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俺、ネリアの町を見て周るよ!4

 アルベルドと合流して、暫くするとウォル、レイラン、シャールクの順番で合流し調べてきた内容を交換することになった。俺とコーネルは何も調べてないから、聞くだけだどね!


「まずは俺から話すとしよう。町の人々から奇跡によっての影響を聞いてみたが、植物が溢れる町になったことに少し戸惑っているみたいだな」

「戸惑う?」

「そうだ、今までここまでの植物と関わる事が無かったからどう接すれば良いのか分からないみたいだ。植物同士が栄養の取り合いにならないかや何と言う植物なのか、毎日水をあげた方が良いのかなど植物に関する知識が無い故の戸惑いだな」

「なるほどな~確かに俺達は植物と接する機会が少ないから知識も乏しいんだよな。植物学者は城で働いてる人達ぐらいじゃないか?」

「薬師や治療師も植物に詳しいけど、治療に関する植物に関してだけだから限定的なのよね」

「これに関しては少しづつ知識を広めていくしかないだろうな。暫くは町長にどのような世話をしたらいいのかを公布してもらいと解消していくしかないだろう」

「そうね~皇都の植物学者がこっちに来れれば一番なんだけど」

「あの魔境がある限りは無理だな」

「そうだな、だから取りあえずは薬師などに協力をして貰おう」


 あ~植物がある生活をしてこなかったから、どうやって育てたらいいのか分からないのか。ここでは絶滅してしまった植物の種も撒いたから、余計に分からなくなっちゃうよね。でも、大丈夫!


「植物達はそこまで気にしなくても大丈夫だよ~栄養の奪い合いも起きないし水も十分にあるから成長が止まる事は無いよ」

「だとしても、世話は必要だろ?」

「したいならね」

「どうゆうことだ?」

「植物達の力を見くびっちゃ駄目だよ~育つ環境が整っていれば、何処までも増え成長していくんだから!俺が居る限りこの土地の水と栄養が無くなる事は無いから世話をしなくても勝手に元気良く育つよ。まぁそれだと、人間の住処を侵食しちゃうだろうから手入れは必要だろうね」

「ふむ・・・・」

「なるほど、植物達は有り難いが手入れは必須そうだ。教えてくれてありがとうクーア」

「分かる事なら答えるよ~」


 この大地を再生し植物を成長させたのは俺だから、植物達の事は大体分かるから疑問があるなら答えるよ。俺でも分からなかったらガイアに聞けばいいし。


「では次の話なんだが水についてだ」


 お、俺の専門だね!


「水に関しては本当に多くの疑問が聞こえたな。煮沸しなくても良いのかや、料理に使っても大丈夫なのか水を使い過ぎたら枯れてしまうのではないかなど本当に色々だ」

「オアシスとかで取れた水は必ず煮沸して飲まないといけないのは常識だものね。突然湧いた井戸の水に対して、そう疑問を持つのも当たり前ね」

「出店で使っている水も恐らくだが各々が煮沸してから使っているだろうな」

「大きな町井戸一つだからな~折角湧いた水が枯れちまうんじゃないかと心配になるのも分かるな」

「これに関しても町長に町全体に正しい情報を公布して貰うとしよう。クーアこの井戸の水は煮沸しなくても大丈夫なんだよな?」

「俺が作ってる水だからそのまま飲んでも病気なったりお腹を壊したりすることが絶対に無いよ~」


 俺が作った水は病気なるどころか病気を治し怪我さえも治してしまう効力を持つ。味は本当に美味しい只の水ってだけだから料理に使っても邪魔になる事は無いね。


「俺達も水については色々教えてもらったからな、殆どの事は知っている。だが、誤解している部分もあるかもしれないかもだから後で町長に渡す水に関してのまとめ書類を確認してもらってもいいか?」

「良いよ~」

「じゃあ取りあえず水に関しては大丈夫だな。他にも色々聞いたが共有する程でも無いからこれで以上だ」

「じゃあ、次は俺~」


 ウォルが話し終わると次はシャールクが話し始めた。


「市場とかを確認してみたが、コーネスの言う通り復活してないみたいだな。だけど、時間の問題だと思うから経済は大丈夫そうだ。あんな状態では意味をなさない貨幣をみんな捨てる事なくしっかり取っておいたらしいから金はしっかり回る思うぜ」

「ふむ、食事などは町が苦しくなった時に町長は配給制に切り替えたらしいからな。金を使う場所は無かったんだろう」

「金は町の血液だからな。しっかり回らないと、色々と問題が出てきちまう」

「今は宴ってことで無料で出店を出してる所もあるみたいだけど、事態が落ち着けば元の生活に戻るでしょう」

「早く元に戻れるように町長には頑張って貰わないとな」

「町長さんやることいっぱいだね~」


 俺にはお金の事は分からないけれど、取引する時に必要になる事は知ってるよ。全ての人が自分だけで生活を完結できる訳じゃ無いから、自分にとって必要な物を取引しないと生きていけないからお金は大事なんだよね。俺も何か欲しい物が出来た時お金を持ってなくて買えない時が有るから、俺もお金を持ってた方が良いかな?


「取りあえず俺は以上!腕の立つ職人や住人おすすめの店とかは聞いて来たけど後でで良いよな」

「うむ」

「じゃあ、私ね。私は奇跡に対してどんな事を思っているかを中心に聞いて来たけどみんな町長のように各々の感性で受け止めてるみたいね。クーアをヴィラス様の転生した姿だと思う人も居れば、守護竜様再誕の前兆だと思ってる人も居たわ」

「ふむ、それで衝突は起きてないのか?」

「今のところ大丈夫みたいね。元々私達の国って、人々を尊重し否定しないことを大事にしてるからそういった事で衝突が少ないでしょ?それに今回の事は本当に私達の手が及ばない領域だから、どれも真実に見えるしね」

「なら、良かった。もし大きな衝突が起きればクーアにもう一度町中に声を届けてもらおうと考えていたんだ」

「え?そうなの?」


 俺はびっくりしてウォルを見ると、ゆっくりと頷く。


「すまないが、今混乱を起こす訳にはいかないからな」

「まぁ良いけどね」

「あと話を聞いてて思ったのは、昔の生活に戻すことが大変ってことね。クーアが奇跡を起こす前の事はみんな消耗していてほとんど覚えていないみたいなの。だから、どれだけの日数が経ったのかも分からない人達が大勢居たわね」

「あぁ~ほぼ意識ないようなものだったからな」


 長い間ネリアの民の世話をしていたコーネスが、しみじみと頷く。


「そう、だからまずは全体に今がいつなのかを広めた方が良さそうね」

「なるほど、それも町長に伝えておくか」

「他にも、食料や水は十分だけど日常生活に必要なものが不足している感じね。手入れが出来なくなって、壊れてしまった物も多いみたい。今大急ぎで鍛冶屋が色々作ってるところみたいね」

「剣や農具なんかも錆付いちまってたからな」

「そうなのよ、だから前の生活に戻るには暫く時間が掛かりそうね。だけど、土台はしっかり出来てるから舵取りを間違えなければこの町は前より良い環境になると思うわ」

「それを聞いて安心した。少しの混乱はあるようだが、町長に必要な事を伝え終えれば後は住民に任せ俺達が去っても問題なさそうだな」

「うむ、コーネス達はこのままネリアに残り続けるつもりだろう?」

「そうです!というか帰れません!」

「ならば、何か大事が起きたとしてもある程度は大丈夫だろう」


 コーネスは元気よく答えてるけど、第三舞台の人達は魔境が落ち着くまで皇都に帰れなくなっちゃったんだよね・・・・


「コーネス、寂しくない?」

「これも騎士の務めだからな大丈夫だぜ!」

「皇都に伝えたいことがあるなら、俺が皇都と繋げてあげようか?」

「う~ん、俺はないな!でも隊員達はあるかもしれないから後で頼んでも良いか?」

「良いよ~」


 自分の家に帰れないのは可哀そうだもんね~ここは俺が一肌脱ぐよ!!


「繋げる・・・・?まぁ、いいか。それでは今日一日問題が起きなければ、明後日ここを出発しようと考えているのだが大丈夫か?」

「問題無いわ」

「うむ」

「了解」

「よし、それではまだ時間が有るからな他の場所も周ってみようコーネス頼めるか?」

「あいあいさ~」


 話がまとまった俺達は立ち上がりコーネスの案内で、大きな町ネリアを歩き出した。

読んで頂きありがとうございます!

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