「ねねさん、SMAPを語る」の巻
(スパイシーに煮込んだ豚の背骨を黙々とほじくるまささん。そんな彼に向かって、唐突にねねさんが語りかけます)
「まささん、SMAPて知てますか?」
「(心の声:何を突然言い出すんだ、この娘は)芸能人のですか。知ってますよ。それがどうかしました?」
「実はですね。わたし、カトリシンゴが大好きなんですよ」
「ほほう(心の声:ねねさんはあの手のルックスが好みなのね)」
「なんで好きかと言いますとですね、あのひと、ごはんを物凄く美味しそうに食べるんですよ」
「は?」
「ほら、テレビに出てるひとたちて、食べ物のリポートするとき、こう、わっと目を開いて美味しいをアピールするじゃないですか。わたし、あれわざとらしいと思うんですよ」
「ああ確かに。アナウンサーとかもよくやりますね。あれはボクも嫌いです」
「でもですね。シンゴはそういうのじゃなくて、本当に美味しそうに食べるんです。わたし、ああいうの大好きなんです」
「で、そのことが何か?」
「まささんが豚の背骨食べてる姿見て思い出しました」
「???」
「ひとが本当に美味しそうに者食べてる姿見るのて、なんだかとても幸せですよね。わたしだけかもしれませんけど、これが自分の作た料理だたらどんなにうれしいことなんだろて、いまふと思てしまいました」
「ロマンチストなんですねぇ」
「いまさら気付きましたか。わたし、女王さまにはなりたくないけど、お姫さまにはなりたいんですよ」
「(心の声:それは嘘だ。絶対に嘘だ。ベッドの中で俺を攻め立てる時のあの顔は、絶対ドSの女王さまのあれだ!)よく聞く話ですね。女の子は三種類の人間がいるって」
「三種類ですか?」
「女王さまになりたいひとと、お姫様になりたいひとと、それ以外」
「???」
「もちろん男のほうも同類で、王さまになりたいひとと、騎士になりたいひと、それとそれ以外でいたいひとの三種類がいるんですよ」
「それはどういう意味ですか?」
「それはですね──」
解説者的に説明を始めるまささんなのでありました。