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「酔ったまささん、余計なことを言う」の巻

(ゆっくりと市街を走る路面電車の中で、まささんたちの飲み会も宴たけなわを迎えます)


「ただいまです~! まささん、元気してましたか~?」


「元気してましたかって、あなたが席を立ってからまだ十分も経ってませんが。もしかして、だいぶ酔っておられ……って、聞くまでもなかったですね」


「あはははー! まだ三杯目ですゥ。たいしたことないですよー!」


「(心の声:酔っぱらいの『大丈夫』ほど信じられない言葉はないんだけどな)」


「(すかさずまささんの手を握りつつ)ところでまささん。さっきわたし、マスター(←ミズヤマさんのこと)から、キキズテナラネーこと聞きました!」


「なんのことですかいのー、ねねさんや」


「まささん、女のひと嫌いてホントーですか?」


「ホントのことです、ねねさんさん」


まささんも余計なこと言わなけりゃあいいものを、酔った勢いで、つい思ってたことを口にしてしまいます。


「嫌いというよりは、反りが合わねーってのがホントのところですがね」


「反りが合わねーってどんな意味ですか?」


「気に食わないところがあって、一緒に行動するのが嫌だってことです」


まささんは言います。


「まず、きっちり意思表示しないところ。食事に行って『何食べたい?』って聞いたら『なんでもいいよ(ニッコリ)』って答えたくせに、『じゃあ○○にしよう』って言った途端、『○○は嫌!』って言い出したり。意思表示しないなら、白紙委任状出した相手の決めたことに文句言うなっての!」


「なるほどォ」


「その次は、やたらと『察して察して』と要求してくること。俺らオトコは超能力者エスパーじゃないんだから、オメーさんのやりたいこと・言いたいこと・して欲しいことなんて、言われてもないのにわかるもんかっての!

 で、そういうのをきちんと指摘してやったら、今度は泣くかキレるかして問題をうやむやにしようと図りやがる。そして、結論はいつだって『わたしのことをわかってくれないあなたが悪い!』だ。しかも同じ女どもときたら、そんなオンナの肩持つことはあっても、絶対に同性を諫めたりはしないからな。はっきり言って、腹立つくらいにいらつくよ」


「おゥ。まささんの気持ち、わたしでもわかります。そういうオンナ、わたしでもキレますね」


「おおッ、わかってくれますかねねさんッ!」


「わかりますよ~。わかりますとも~。よしよし、ストレス溜まってたですね(と、まささんの頭をなぜながら) じゃ、まささん。とりあえず落ち着くために、冷たいビールを飲みましょう! 生中ふたつ、お願いしますー!」 

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