「まささんねねさん、ビアホール電車に乗る」の巻
(参加者との合流を果たしたまささんとねねさんは、しばらくして到着したビアホール電車に乗り込むのでした)
車内のテーブルには、皆がおのおの持ち込んできたつまみやオードブルが広げられ、否応なしに宴会の雰囲気を高めます。
「じゃあ、ボクの友達たちを紹介しますね。まずはこのひと。主催者のミズヤマさん(当時は四百馬力のエボワゴン乗り)」
「はじめまして~。ねねですゥ」
「で、そのお子さんたち。お兄ちゃんのマサルくん(小学生)と妹のチエちゃん(幼稚園)」
「よろしく~。マサルくん、カコイイね! 学校でモテるでしょ?」
「こちらは、今日の電車の運転手、カワベーくん(シルビア乗り)」
「よろしく~」
「こちらはアオちゃん(インプレッサ乗り)」
「よろしく~」
「こちらはフナちゃん(スイスポ乗り)」
「よろしく~」
「こちらはタムタム(当時はヴィツターボ乗り)」
「よろしく~」
「で、こちらがツボくん(ランエボ乗り)」
「よろしく~。まささんのお友達、たくさんね~。ちょとだけ羨ましーです」
参加者は総計で二十人余り。
さすがに全員をこんな感じで紹介する時間もないので、まささんも適当なところで区切ります。
参加者の中には奥さんを連れてこられている既婚者の方々もいて、ねねさんはそちらのほうが気になる様子。
まささんがふとそのことを尋ねると、こんな返事が返ってきました。
「だて、普段は日本人の女の人と仲良くお話しすることなんてないですもの。わたし、日本の女の人ともお友達になりたいです!」
「じゃあ、いい機会だからお話ししてくればいいよ。みんな、話のわかるいいひとたちばかりだから」
「う~ん、そですね! じゃ、あとでいぱいお話ししてきます!」
やがて時間が来て、ゆっくりと路面電車が動き出します。
そしてそれに併せてビールが配られ、主催者からの音頭が高らかに上がります。
「じゃあみんな、今日もお疲れッ! 乾杯ッ!」
「乾杯ッ!」