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「まささん、ねねさんをお誘いする」の巻
(まささんは、埼玉県にいるというねねさんとメールのやりとりをするのでした)
『埼玉って、もしかして、もうこっちには帰ってこないの?(心の声:ひょっとして、友達ってのはオトコか? 俺、あっさりフラれたか?)』
『そなことないですよ~お盆空けまでにはそち帰りますよ~ だて、わたし、まささんにギューしてもらいたいですもん』
『ああ、それは良かった。じゃあ、予約入れといてもいいかな?』
『なんでしょ?』
『実はね、今度、クルマ好きの仲間たちでビアホール電車を借り切ることになったんだ』
『ビアホール電車てなんですか?』
『それはね──』
まささんはねねさんに説明します。
ビアホール電車とは、まささんの地元を走る路面電車、その一両丸まるが飲み放題のビアホールになっているサービスのことです。
まささんの地元では夏の風物詩とも言えます。
まささんたち「走り屋仲間」は、毎年一度、この電車を借り切って納涼イベントをするのでした。
『わ~、面白そうです! ぜひ参加させてください!』
ねねさんの返事は即決でした。