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「ねねさん、痛車に乗る」の巻

(焼き鳥屋さんでお土産を受け取り、まささんはねねさんをアパートまで送っていくことになりました)


「まささんのクルマどれですか?」


「これ」


「おゥ! すごーい!」


ねねさんが目を丸くします。


なぜなら、まささんの愛車はオリジナルキャラの「痛車」だったからです。


まささんが「小説家になろう」に掲載している小説のヒロインが、その車体側面に「これでもかッ!」てくらいに描かれてます。


大抵の日本女性であれば「うわッ! キモッ! オタク死ね!」とどん引きすることでありましょう。


「スゴイネー。目立つねー」


「おかげで悪いところには行けなくなりました。どこ行っても、このクルマがボクのクルマだってバレるからね」


「まささん専用っていいことだと思うよ。わたしと同じね」


「(心の声:俺専用、ねェ。んなこといわれてもいまひとつぴんとこないや)」


クルマに乗り込むまささんとねねさん。


さあ発進、という場面で、シフトノブに置かれたまささんの左手に、ねねさんが自分の手を重ねます。


「わたし、マニュアル車乗るの苦手。クラッチ繋ぐ時、いっつも『ガツン』てなてしまうね」


「慣れですよ。慣れちゃえば、なんてことない操作だから」


「おゥ、まささん、運転上手いね~ これ一速。二速。三速~」


「ボク、クルマの競技出てるんだけど、いつか機会あったら見に来ます? ちなみにこれがB級ライセンス」


「おゥ、すごいー! サーキットとか走るんですか? 行く行く、行きたい~! わたし、絶叫マシンとか大好きよ」


「(心の声:なら、大丈夫か)だったらその時には助手席に載せて走ってあげますね」


「楽しみ~」


クルマで走ること数十分。まささんの愛車は、ねねさんのアパート付近に到着します。


「今日はありがとね。楽しーかったよ。また誘てくださいね。待ってるから」


「また近いうちに必ず」


「じゃ、これ約束の印(チュッ!) おやすみ~」


帰って行くねねさんの姿が見えなくなっても、しばらく放心状態のまささんなのでした。

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