表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
臆病者の幸福  作者:
1/3

どうして

初投稿、不定期更新です。

暇潰しにでもなれば幸いです。

―――どうしてこうなった。


私の目の前には恐ろしく顔立ちが整った男がいる。ただのイケメンではない。高学歴・高収入・高身長の3kを持ち、かつフランス人と日本人のハーフというハイスペックなイケメンである。イケメン爆発…しなくていいからスペック少し分けてお願い。

低学歴・低収入・低身長の3Tを装備した哀れな私に魂の救済を。

まあ、収入はまだ学生の身分だし仕方がないということもある。身長は150と数センチはあり、そこまで低いわけではない。平均身長にわずかに届かないだけだ。学歴は…うん、専門学生だしね。顔はあれだ、強く生きろ私。性格は真面目系クズ、かつ軽度のコミュ症。軽度とはいえ人と話す時にキョドったり、フヒヒwwwとか言っちゃう程である。

…ん?良いとこなくね?救済はよ!!


「ちゃんと話を聞け」

「聞いてますよ」

嘘だけど。

イケメンくんは何故かため息を吐く。解せぬ


「どうせ現実逃避にくだらないことでも考えていたんだろう」

すげぇなイケメン。心まで読めるチート機能付きか.

「お前が分かりやすいだけだ」

「そんなこと初めて言われましたよ」

何考えているのか分からない奴だと、数少ない友人二人によく言われた。懐かしい。そういえば一年程会ってないな。ケータイのお陰で不自由はしてないけど、たまには顔を見たいものだ。

イケメンさんがまたため息を吐く。

「疲れているなら休んだほうがいいですよ」

ここは貴方の部屋なんだから、存分に休むといい。

「誰のせいで疲れてると思ってるんだ」

「さあ?」

すっとぼけてみる。いやでも私のせいではないはずだ。イケメン様にこんなピリピリとした空気を纏わせるようなことをした覚えはない。本当にないのだ。

だから、

「俺はお前が好きだ」

こんな事を言われる覚えもない。我が心臓よ鎮まりたまえ。

私は表情を変えずにいれているだろうか。私のこのニコニコとした(友人達曰くヘラヘラとした)顔というのは普段はそう簡単に変わらないものなんだけど。


空の色をした瞳がこちらを強く見据える。

その瞳は真剣で、逃げることを許そうとはしてくれない。

とても綺麗で、私はこの瞳が嫌いではない。だけど今ばかりは困ってしまう。

「お前は、どう思っているんだ」



ああ本当に、どうしてこうなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ