魚っマイガー
俺の名前は鯛、言わずと知れた高級魚だ。俺達鯛の旨さには人間共もさぞかしビビっているだろう。
だがな、俺は他の鯛とは違う。俺は泳ぎでギョリンピックを目指す。いや、ギョリンピックに出て絶対に金魚ダルを取ってやる!
そのためには日々の鍛練が必要だ。
と、いうことで今日はわざと人間の釣りとやらに引っ掛かり、それを俺の泳力で千切ってやる。
おっ、早速見つけたぜ。じゃ、行ってくる。
これが彼の海に残した最期の言葉である。
十分後、彼は目覚めた。
ん?なんだここは?
ちっ、釣り上げられたか。
暴れて上手く船から抜け出すか…
なんか体がいやに軽いな…
なんか力はいんねぇ…
オイオイオイオイオイオイオイオーイ。
活け造りにされとるやないかい!
これは彼が陸に残した最期の言葉である。