光と闇とリーク(1)
ボルトが機械に繋がれた。一本のコードでつながれたボルトと機械。直後、ボルトの画面が激しく光り始めた。同時に機械に捕らわれているヌーンの片割れが目を開いた。見開いた目が空を見上げた。
(止めろ!)
タギの叫びが聞こえた直後、機械は大きな音を立てて止まり、捕らわれていたヌーンの片割れは地に落ちた。
なんともあっけない結末だ。ヒナタはボルトを機械から引き抜き、叩いた。
「ボルト、ボルト!」
しかし、ボルトから何の返答も無い。ボルトは、動かない箱になった。ヒナタは外に飛び出した。そして、空を見上げた。暗闇の世界に光が差し込み、希望の光で包まれることを信じて。このために、ボルトは壊れ、このためにヌーンの片割れは死んだ。
「どうして……」
光は差し込まず、世界は暗闇のままだ。何事も無かったかのように、都は怒号と悲鳴が響き渡っていた。それどころか、タギから提供されていた明かりが、全て消えたのだ。暗闇唯一明かりを保っていた都から、全ての電気が消えたのだ。明かりは、都とは異なる源から引かれている電気だけ。ヒナタの持つ懐中電灯もその一つだ。外へ飛び出すと、これまでとも異なる闇が広がっていた。闇の恐怖から人々は怯え、戦いは激化を極めていた。黒軍はタギへの恐怖から戦い、奴隷たちを殺している。奴隷たちは未来を信じて、黒軍と戦っている。都の外は漆黒の闇。闇の中か光が飛び出している。キョウたちより先に動き始めた者たちが、間もなく到着するのだ。




