狩人アキラ(2)
(ほら、アサヒが戻ってきたよ)
アキラは老人に通信機を渡した。
(お、アサヒじゃないか。儂の後継者はちゃんとしているか?あいつは、まだまだ若いから、それだけが心配で……。儂は信じていたぞ。アサヒなら、無事にあいつのところまで逃げ延びると……。アキラが何度も急かしたが、どうもタギの正体を知るのに夢中になってしまってな。悪い悪い)
老人は軽快に笑い、再び機械に向かった。機械を組み立て動かす。アキラがゴミを漁る。どうやら、時折聞こえていた音とは、アキラがゴミを掘り返していた音らしい。声を出さなかったのは、このゴミ捨て場の上に聞こえるのを恐れたため。そういうことだ。
「彼は立派にライトを名乗っていましたよ。歴代最年少でライトの名を継ぎ、決してそれ以外の名を口にしたりしませんでした。それで博士。これからの私たちの行動は、あなたのアドバイスを聞いたほうが良さそうね。博士が状況を知っている。博士、ここにはリークがいる。豊国に流れ着き、タギの元まで連れて行って欲しいといったリークがね。リークは都に近づくほど弱り、今じゃ殆ど眠っている。私たちはどうするべきなの?」
老人は前ライト博士。ならば納得する。ライト博士はこの国の頭脳の頂点だ。老人だといっても、侮れない。ゴミかコンピュータを組み立てることも、このような場に発電システムを作ってしまうことも、ライト博士ならば可能である。アキラと博士はリークの名を聞き、同時に身を乗り出した。
「ちなみに、ヌーンにも会ったわ。今のライトが、ヌーンと親しいみたいよ」
アサヒの発言に驚いたのか、博士は大きく悪態をついた。
(あいつめ。子供の頃から何か隠れてしていると思っていたが、まさか神を知っているとはな。もしかして、お前も知っていたんじゃないのか?)
(そんなことあるわけないだろ)
先代ライトとアキラの間に遠慮はない。
(リークがそこにいる。ヌーンがここにいる。光を取り戻すには今しかない。アキラの娘ということは、この先代ライトの孫みたいなもんじゃ。行け、アキラの娘)
先代のライト博士は言い、ボルトに映る映像のアキラの目がヒナタをしかと捉えた。
(ヒナタ、お前なら出来る。俺たちは大丈夫だ)
アキラの声が優しくて、ヒナタの目からとめどなく涙が零れた。




