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dark.dark  作者: 相原ミヤ
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闇の都(1)

 アサヒの行動は手早かった。簡単に身支度を整えると、リークを背負い、ライト博士が調整してくれたバイクに跨った。リークは見た目よりもずっと軽い。女性のアサヒはヒナタが背負う事が出来る軽さだ。

「行けるところまで私が見送るわ。ライトはおとなしくしていなさい」

ヌーンがバイクの横に立った。誰よりも心配そうにヒナタたちを見送っているのはライト博士であった。彼は誰よりもアサヒの身を案じているようだった。

「大丈夫、アキラと合流できれば人手が増える。それに、七年前と違って、私には経験があるから」

アサヒがバイクのエンジンをかけ、ヒナタもそれに習った。アサヒとリークの三人で行く。アサヒが一緒だから心強い。けれども、エイジが居ない事が寂しい。

「アサヒ、ここから都まではどのくらいなの?」

「すぐ。もう、タギは目の前にいる。ヒナタ、行こう。頼りにしている」

アサヒはライト博士とカシに目配せをすると、別れの挨拶もそこそこにバイクを走らせはじめた。アサヒの中に迷いはないらしい。迷いがあるのはヒナタだけ。

――ほら、ヒナタ。行くぞ。

バイクと接続されたボルトが言った。

 豊国の狩人の中でこんな唄がある。旅立つ狩人に歌う唄。


 銃を持っても忘れてはならぬ

死して帰るは栄誉にあらず

 生きて帰るを待つ人いると

 銃を持っても忘れてはならぬ

 誰しも一人でないことを

 銃を持っても忘れてはならぬ

 闇に恐れれば死が待つことを

 銃を持っても忘れてはならぬ

 死して帰るは栄誉にあらず


 狩りに出るのと同じだと、ヒナタは自分に言い聞かせた。リークを連れて旅に出ること。リークがタギを狩る手助けをするのだと。ヒナタもバイクを走らせた。先を走るアサヒを追いかけて……。小さくなるライト博士の家の明かり。必ず戻ってくる。

――ヒナタ、大丈夫だ。俺が一緒だ。

ボルトが自身ありげに言った。


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