未練
最後までお楽しみください☆
私は秀と一緒に歩いていた。
どうやら秀もどこか買い物に行くらしい。
「椿ちゃん??」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「亜莉未!何やってんの?」
「これから星也クンと会う約束してて...」
会う?会って何を話すのよ?
それに私が一番驚いた事。
それは亜莉未が星也の事を"星也クン"と呼んでいたこと。
私がそんな疑問を思っていると亜莉未が突然まずい、という感じに表情を変えた。
「私ったら...邪魔してごめんなさい。もしかして二人...」
「いや、違うよ?」
私が慌てて誤解を解いていると秀がため息をついた。
「変な誤解はやめてよ。俺がこんな冷たい女と付き合うと思う?」
「おい!」
と言うのと同時に私は秀の頬をつねった。
痛っ、と叫ぶ秀を見て堅い表情をしていた亜莉未が笑った。
「私そろそろ行かなきゃ。また明日ね」
そう言って亜莉未は去って行った。
「積極的だなー葉山は」
私もそう思う。亜莉未は学校ではおとなしく、あまり恋愛には興味なさそうに見えたのに。
「まっ、でもやるだけムダだけどね」
「それどういうこと?」
「星也には好きなヤツがいるってこと」
え…。そんなこと全然知らなかったし、思ってもみなかった。
「椿だって見ててわかるだろ」
まさか…星也の好きな人って。
「椿?どうした?もしかして椿、星也のこと…」
秀がニヤニヤしながら言った。
「バカ!そんなわけないじゃん」
そうだ。私は星也のことをなんとも想ってないんだ。
あれ…?でも星也って…。
「ねぇ、二人って前に…」
「そうだよ。まだ星也には未練があんじゃね?」
二人は4年前、一時期付き合っていたことがあった。
「じゃあ俺こっち行くから」
「ああ…うん。じゃあね」
私は離れていく秀の後ろ姿をしばらく見つめていた。
読んで頂きありがとうございました!
登場人物プロフィール
今日はこの方!↓
504 倉橋椿
7月18日生まれ O型
身長162cm テニス部
勉強・スポーツなど何でも出来るが冷たい性格
モテるので常に彼氏はいる
高2の姉がいる