表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

ムカつく一日

目を覚ましてから1時間とちょっと

時計は12時を指そうとしていた。

「ってーか、俺起きるのおせー・・・」

大体13時間眠っていたことになる

体に悪いので今後は早起きすることにしよう。

「腹も空いてきたし、メシ食うかな!」

買い置きしておいたカップラーメンを食べる

俺的に自分で作るラーメンよかよっぽどおいしい。

簡単でおいしいというのは最高だぜ!


「ごちそーさまでしたー・・・と!」

ベッドに置かれてある携帯電話を手に取る。

「岡田からメールきてる・・・」

内容はこんなものだった。


“和也・・・聞いてくれ!実は俺、好きな人ができたんだよ。

でも俺、女に対する免疫ないし・・どうにかして仲良くなりてぇんだ!

頼む和也!俺の相談に乗ってくれ!!”


と、いうことだった。

恋話には何かと興味のある俺なので乗り気だ。

ひとまず返信しようとした時、


「ごめんくださ〜い」


そう言って玄関に入ってくる女性は見覚えのある女の子。


「はい、これテレビ!」


彼女はそう言って重たそうに持っていた箱を下に置く。


「わざわざありがとな!それとお前・・・なんで俺ん家知ってんだ?」


「内緒・・・」


「は?もしかして俺に惚れてる?」


「うわ!引くーーーー・・・よく冗談でそんなこと言えるね!?」


「まぁいいとして、また遊びに行くからな!んじゃ!」


そう言って俺は部屋に戻ろうとしたが彼女はその場から動かなかった。


「酷いなぁ、そんな風に追い返す?私、午後は暇だからちょっと話そうよ」


別に追い返したつもりなどこれっぽっちもない。

むしろ普通の対応であったのではないだろうか・・・


「おじゃましまーす」


「あ、待てよ!勝手に俺の部屋入んな!」


礼儀を知らないっつうか、図々しいというか・・・

何なんだよコイツは。


「よいしょっと!」


普通にベッドに座り込む彼女。

何でだ・・・

何で知り合ったばっかりの年頃の男の家、しかも部屋でそんな堂々としていられる?


「んで、なんか言いたいことでもあんの?」


「べっつにぃー、ただ暇だからさ!」


「ならこの前の友達の家でも行ったらどうだ?」


「だって遠いんだもん」


「はぁ・・・・・・」


呆れた俺はお茶とお菓子を準備してやった。

このままだと会話など続きそうもないと思ったから・・・


「食ったら帰れよ?」


「嫌だ!」


何でだ・・・

何でそんなに俺ん家にいたがる・・・

特に用もないくせにこの小娘は・・・

何だこの腹立たしい気分は・・・


「一つ聞きてぇんだが、俺に何を望んでいる?そして何を企んでいるんだ?」


「別に・・・そういうことは何も!」


やっべー、いらいらしてきた。

ついに俺のとった行動は、


「お客様、あちらが出口となっております」


と俺は丁寧に玄関のドアに手をさした。


「・・・・・・・・・馬鹿!!」


突然家を飛び出していく彼女

一瞬だったが彼女が泣いてたような・・・

ホントにワケわかんない・・・。

俺が悪いって言うのかよ?

いいさいいさ、これでよかったんだ

まっすぐお家に帰れってんだ。


ザーーー・・・


外で何やら地面を叩きつけるような音がする。

何ともタイミングの悪いドシャ降りの雨だった。

やかましいくらいに鳴り響く雨の音

辺りがだんだん霞んでいった。

そして彼女の姿も見えなくなった。

・・・・・・


「あー、もう!ムカつく一日だぜ!!」


俺は傘を持って家を飛び出した。

必死で彼女を探す。

さらに勢いを増す雨の中、俺は走った。


「おかしいな。そろそろ追いついてもいいはず・・・」


俺は彼女の家まで走った・・・


「すみませーん!誰かいますかー?」


そんな俺の声に気付き、男の人が外に出てきた。

おそらく彼女の父親だろう・・・


「あの・・・娘さんは家にいますか?」


すると父親は


「いや、帰ってきてない・・・一度君の家に行ったはずだが?」


その通り

しかし、彼女を怒らせて追い返してしまったなんて言えない。

(親父さん、スミマセン・・・)

心の中で俺は謝った。


「分かりました、ありがとうございます」


「私も一緒に探そうか?」


「いえ、結構です。すぐ見つけて連れてきますので・・・」


俺はまた走り出した。

まさかとは思うけど、心当たりのある場所へ俺は向かった・・・





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ