第十九話 明日はおでかけ
毎週更新すると言いましたね。嘘です。
すみませんでしたぁぁ
そこからは激しい動きから細かい動きまで色々な練習をした。動かす分にはあまり魔力は消費しないようで、「見よう」としなければ休まなくても1日中余裕で動けそう。
途中からは練習とか忘れてただただ動き回った。見えないのに走り回ったから木にぶつかりそうになっちゃった。マリアナさんの声で止まれたけどちょっとお説教された。
お腹がなって結構時間がたっているのに気づいた。もう日が落ちそうになってるらしい。
そのくらい自由に動けるのが楽しかった。
「夕食が用意できていないので少し待ってもらいますよ」なんてあきれながら言われたけど笑顔なんじゃないかな。
帰り道はマリアナさんに腕を組んでもらって自分で歩いた。
草道が砂利道に代わって、整備された地面に代わって、前まで気にしてなかったようなことが楽しくて…マリアナさんから離れて一人で歩こうとしたら注意された上に腕をがっちり固定された。土の腕でも圧迫感はあるらしい。反省しました。
家についてからはマリアナさんが夕飯作りに取り掛かった。
私は手伝おうとしたけど文字とかは「見えない」ので砂糖と塩を間違え、食べやすいようにと思って具材全部超細かく切った時点でマリアナさんに座ってるように言われた。
「これでは野菜炒めは無理ですね」
あぁ
「野菜炒め作ってたんだー」
「……」
睨まれてる気がする。目線とかわからないけど
「あ、あー、見えなくても自由に歩けるぐらい家具の配置とか覚えたいなー。マリアナさん、動き回るから何か壊れちゃ駄目なものとかあったら教えてくれる?」
「…特にないですよ。キッチンの方には危ないのであまり近づかないで、転ばないように慎重に動いてくださいね。」
「はーい」
何回か物と壁にぶつかったけどほぼほぼ覚えられた。そもそも家自体そんなに広くないし家具も余計な物一切ない。というか…
「マリアナさんクローゼットってないの?」
「?ベッド横にありますよ」
「えっ」
えっこれ!?サイドテーブルかと思ったよ…ちっちゃくない!?いや、そんなこと言ったら失礼かな…いや、でも…
「洋服はいるんですか、これ」
思わず聞いちゃったよー
「仕事着2着と寝衣1着、下着でピッタリですね。今はリサーナさんの洋服を入れる場所がなくてベッドの下に箱を用意してます」
え、え、仕事着だけ?普段もずっと仕事着を着てるの?知らなかったよ。毎回ロングスカートの服だなーと思ってたけどマリアナさんの好みじゃなかったんだ。
「よし、マリアナさん!!」
「はい」
「明日は服買おう!!」
「リサーナさん洋服欲しいんですね。確かにほぼほぼ下着みたいな服ですし」
「待って私今ほぼ下着なの?これでさっきまで外出歩いてたよね」
「ノースリーブとショートパンツですよ。下着じゃないです。季節感ずれてるなぐらいにしか思われてないですよ。多分」
そんな感じの服だなーと思ってたけど、丈短い方が邪魔じゃなくて楽だったから服への関心なくなってた…というか
「誰かに見られたのこの格好!!?」
「帰り道仕事中の二人が見てきてましたね」
想像する。ノースリーブショートパンツで目を瞑りながらはしゃいでるやつを…
「ちなみに私の服ってそれしかない?」
「はい」
「明日マリアナさんの仕事着、着ていい?」
「まぁ、いいですよ」
「じゃあ、明日は服買おうね、二人とも…」
「?はい。リサーナさんどうしました?元気がなさそうですが」
「大丈夫だよ。もう寝よっか」
その日の夜は私の手足ができたせいでベッドが狭かったけど、お互い抱きついて寝た。恥ずかしさとか一切感じないですぐ寝た。
【小話】
????:「手足ができて一番嬉しかったことは一人でトイレに行けるようになったこと。」




