第十三話 お休み当日の朝
朝になった。
鳥がチュンチュンと鳴く前に起きる
マリアナさんはまだ寝てるみたいでお腹に腕がまかれている
寝息が耳にかかって少しくすぐったいけど、人の体温が温かくて二度寝してしまいそうなぐらい気持ちいい
普段は私が起きる頃にはマリアナさんは既に起きて準備も終えていて隣に温もりは残っていないのでこの気持ちよさは知らなかった
ぼんやりしていると本当に二度寝してしまいそうだ。
昨日早くに寝た意味がなくなってしまう
というのも今日中に手足を作るためにも先に準備運動をしようと思って早起きしたのだ。
準備運動といっても、お昼になっていた事と変わらないけど
「んんっ」
準備運動も十分かなと思った頃にマリアナさんが起きあがった。
いいことを思いついた
寝起きのマリアナさんは珍しいので挨拶はせず寝たふりをして様子を見てみよう
意外な一面が観れるかもしれない
「おはようございます、リサーナさん」
返事はしない。屍のように
「…」
視線を感じる気がする
何を思ったのかマリアナさんは私の左手を軽く握り右手で私の頬に手を添えて顔を近づけてくる
!!????まさかこれ、き、キスされるんじゃ?!
「おはようございます。リサーナさん。今日はお早い起床ですね。」
唇が触れ合うことはなく、吐息がかかる距離で朝の挨拶をされた
「な、なんで、寝たふりバレたんですか。」
驚きすぎて敬語になってしまう
「ふふっ、そんなに警戒しないでください。リサーナさんはお休み中に名前を呼ぶと寝言で返事をしてくれて、手を握ると握り返してくれるんですよ。だから気づいただけです。」
衝撃の事実。そんなこと知らなかった
恥ずかしすぎる。手を握り返すとか赤子の把握反射か
マリアナさんは私が黙っていると近づいていた顔や触れていた手を離してキッチンに向かう
「魔法を使うので街の外に出る必要がありますが、帰りが遅くなっても大丈夫なように比較的安全な道で行ける草原まで行こうと思っています。そこで昼食と散髪も行いましょう。」
「そうだね。」
マリアナさんはそう言いながら昼食の準備をする
しばらくして準備ができたのかリュックサック型のバックに色々なものを詰めて前に背負ったマリアナさんは抱っこ紐を持って私の前にくる
「ではいきましょうか。」
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