村娘
(んん・・・)
彼は苦悶の表情を浮かべていた。
由太郎は記憶を遡っているようである。
彼の脳裏には、一人の男の姿があった。
そう、先程からの杖の男である。
その杖の男は、衣服も身体も満身創痍の状態であった。
状況から察するに、何者かと戦っている様子である。
「ぐかっ!」
攻撃を受け負傷する、彼の声が由太朗の鼓膜に響いた。
どうやら、杖の男の劣勢は明らかであった。
「き、貴様は・・・!」
彼はあることを知った様である。
その台詞と共に、杖の男の喉笛は掻っ切られ、血飛沫がたっていたのであった。
==== くふわああ!!! ====
そこで由太朗は、目が覚めたのであった。
全身が、汗ビッショリである。
少なくとも、はっきりした事がある。
彼は、あの杖の男の死に際に立ち会っていた・・・。
それを悟った由太朗は、どうすれば分からなくなり、途方に暮れていた。
ひたすらに、とある未開の山奥と歩き続けていたとしたら、そこは・・・・。
急に目の前が開けた。
そこには、里があった。
この里には田畑があり、村人が働いている。
しかし、この里は外の村とは違っていた。
彼らには、別の顔があったのだ。
一言で言うと、この村は・・・。
==== 忍の里ーー ====
長年の間、近隣の大名・豪族と繋がりがあり、巧みな外交力で多くの仕事を請け負ってきた。
そして報酬を得て、力を蓄えてきたのだ。
世代を重ねて、手練れの忍びを育て増やしてきたのだった。
しかし、ここに来て、歯車が狂い始めた・・・。
この忍びの里は、バランスを取るための戦略を見誤ったのだ。
今まで周囲の勢力と、それぞれつかず離れずの関係を気づいてきた。
ところが、この忍びの里は一つの大名を敵に回してしまったのである。
たった一つの勢力とはいえ、敵は余りにも強大であった。
敵の大名は、非常に狡猾であった。
彼は周りの豪族などの勢力と、巧みな交渉をしたのだ。
周りの豪族をそそのかし、この忍びの里を共通の敵に仕立て上げたのだった。
・・・・・この忍びの里は、危機的な状態になっていた。
末期的な状態にある、この忍びの里・・・・。
村人達も、この危機を感じ取っており、だんだんと里には活気が無くなってきていた。
いや・・・・、まて・・・、この寂しい状況にあって、幼さを残しているものの美しい娘の姿があった。
・・・・、その村娘は、自分の着ている着物の帯に手をかけた。
・・・・、彼女の着物の帯は、地面にパサリと落ちた。
そして村娘は、着物の前を、はだけたのだった。




