由奈がアンノウンのファンになった理由(由奈視点
ー由奈sideー
「アンノウンさんと喋っちゃったー!!」
チーム会議の後東京のとある家の部屋にて
彼女進藤 由奈は布団に顔から突っ込んで悶絶していた。
「声変じゃなかったかな?
変なこと言ってないよね!?」
そんなふうにしているとリビングから母親にうるさいと言われてしまったので1度落ち着く。
「アンノウンさんが年下だったのには驚いたけど、これから一緒のチームでプレイできるんだ~」
由奈は見ての通り正体不明の大ファンである。
彼女は中学入学を機に動画投稿を始めしばらくして視聴者に勧められてBodの世界に足を踏み入れたのだが、初めてのFPSでそもそもチュートリアルが不親切なゲームなので手探りで初めて数ヶ月が過ぎて動画のネタにするために当時の最高難易度のフィールドを彷徨い死にかけていたところを悠に助けられたのであった。
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ー3年前ー
「ああー死んじゃうー」
動画を回しつつ悲鳴をあげる由奈
彼女の相手はそのフィールドでの中ボスもようなエネミーでありランク戦メインでランキング中位のミドルランカーでしかない由奈には荷が重い相手だった。
名無し:ユナちゃんガンバレー
名無し:せめて一矢報いて死のう!
名無し:高レベルすぎて情報がないw
コメント欄も諦めムードだったが、いきなり後ろから黒ずくめの男性プレイヤーが拳銃で援護を始めたのだった。
「ふぇ!?誰か知らないけどありがとうございますーー!!」
由奈は驚きつつもフィールド用のvcで呼びかけるが反応はなく淡々と処理をする男
名無し:誰だ?
名無し:ここのフィールドってまだ最上位かお試し勢とかしか来てないよね
名無し:この装備ってまさか......
名無し:↑おいもったいぶらず言えって
名無し:ランキング2位の正体不明じゃね?
名無し:俺ツバサの配信で見た事ある確実にそうだ
コメント欄が大盛り上がりしている中謎の男
プレイヤー名プレイヤー1とユナは中ボスを倒したのであった。
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「えっとさっきの人ってどんな人なんですか?有名なんですよね?」
中ボスが倒れて直ぐに消えてしまった男を見ながら由奈がリスナーに聞く。
名無し:このゲームがリリースされてからずっと2位の人だよー
名無し:よくランカーがやってる配信に出てたりするよね
名無し:10位以内経験者で唯一動画とかに出てなくて誰もどんな人か知らないらしいねー
名無し:前ランキング7位の配信者がフレ申送って動画に出てくれないか依頼したらしいけど返事来なかったらしいな
名無し:最初の頃はAI説が出て運営に問い合わせる人が多かったらしいけど運営が存在をしっかりと確認したらしいよ
名無し:誰ともフレンドになってないからもしかしたらフレンド機能自体を知らないんじゃないかっていう説も出てるらしいよ
名無し:だから二つ名も正体不明になったらしいよ
コメント欄が流れるように流れて男、悠についての情報が流れる。
「トップランカーなんだ。完全に雲の上の人だなー
どうしよう?このまま進んでも直ぐに死んじゃうかもだけど、まあデスペナもそんな気にしないし行ってみようか!」
Bodのデスペナは所持金の5~20%の没収と
所持アイテムのうちランダムでひとつロストでそこそこ重いのだが、由奈は特別レア武器も持っておらず金にも困っていないので気にせず進む事にした。
名無し:やったー
名無し:ここのボスの情報まだ公開されてないから見てみたいな
名無し:まだアプデ直後だもんね
名無し:チェッキーさんはもうクリアしたってTwitterで上げてたよ
名無し:やっぱ上手い人達はレベチだからな
コメント欄に反応しながらなんとか倒せるレベルのエネミーを相手にしつつ、進んでいく由奈だったが運良く最深部に入ることが出来た。
「あれ?あそこにいる人って.....」
名無し:アンノウンじゃね?
名無し:黒い装備でボス部屋の前にたってるからびっくりしたわw
名無し:どうしたんだろ
コメントや由奈の言葉の通りボス部屋の前に悠が立ち尽くしていたのだった。
〔どうしたんですか?〕
チャットを送るも悠から反応はなく、変わりにこちらをじっと見つめてからボス部屋を指さす。
困惑しつつも由奈がボス部屋の扉に触れると
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パーティー専用
最低攻略人数2人
上限攻略人数10人
この扉は守護者によって封印されている
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名無し:あっ(察し)
名無し:あっ(察し)
名無し:アンノウンさん.........
名無し:......ソロだから入れなかったのね
ヒロイン二人目です。
由奈ちゃんの見た目についてはまたもう少し後で!!