八話 我、特技を使う
ネタが切れるってのは怖いと実感する今日この頃です。
ネタ切れ 駄目 絶対
by( ˊ̱˂˃ˋ̱ )なめこ
特技…クライ
咆哮により相手を一時的に怯ませる効果を持つ。連続しての使用は不可。
ほー
これは使えそうだ。ステータスが強い代わりにスキルは弱いって事はなさそうだ。
これを試してみたい…
敵…は…
そうそういるもんじゃないか…
『ギェギェギェ!!!』
いたわ…ってか、来たわ…なんという御都合主義。
これは…なんていうか、鴉?黒色の体なのは変わっていないが、元いた世界の二倍くらい体がでかくなってる。
よし、こいつをとりあえず殺そう。
あれ?生き物を殺す事に抵抗が無くなってきてるような?
…まぁ、鴉だからいっか!!
謎理論で全国の鴉好きを敵に回して、俺は目の前の鴉モドキに向き直る。
よし…クライ!!!
…
……
………
『クェーーーー!!!』
知ってた。
クェーーーーじゃねぇわこの野郎
どうやって発動するんだろう?さすがにこれは念じるだけでは駄目らしい。
…とりあえず叫んでみるか。
『ヴォオォォォオオン!!!!』
うっは…
自分でもびっくりする声が出た。成る程ね確かにこりゃ連発は無理だ。
ってか、体力の消費がとんでもないわ!!
これ一発やって、抵抗する奴出てきたら俺はあっさりと殺されてしまう。
いざとなった時しか使えないな、これは。
ところで…肝心の鴉モドキは…
…南無。
白目むいて息絶えてらっしゃる。
怯むどこらか命を何処かにやってしまったらしい。
本当にごめんなさい。
鴉に懺悔をしたところで気付いた。めっちゃ腹減った。
そういえばこの森って木の実とかそういうのが殆どない。走ってる途中にも一切見かけなかった。
見かけた奴でも、毒入り危険って見た目から警告を発してらっしゃった。
動物を食べるしかないか…生でも大丈夫かな?
何処かに手頃な動物は…
視線を下にずらす。
上を見上げる。
また下にずらす。
そして見上げる。
食うしかねぇかな、こりゃ。
俺は覚悟を決めた。