表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夕闇の 世紀  作者: 愛媛のふーさん
9/25

相棒4

 トレーニングウェアのまま 2階の食堂へ向かう。平馬が言った。

「 訓練が残ってる。飯は軽くしとけ」

「 はい」

「 わかってんがな」

蓮と千堂はそれぞれの口調で返事する。三人は食堂に入っている モスバーガーで照り焼きバーガーとサラダ、好みのドリンクのセットをたのむ。たわいない流行りの歌手の話をして食事を終えた。案外、世間話の方がリラックスできるものだった。

 地下4階に戻り訓練再開する。平馬は二人に向かい声をかける。

「 気合を入れろ。 疲れてるだろうがな」

四度魔方陣から怪物が現れる。ファイアドラゴン、炎の竜だ。蓮とは相性最悪である。千堂と違い炎で自分が回複する訳ではない、耐性が桁外れなだけなのだ。しかし、ドラゴンは炎で自己回復する。

「 どうしよう」

「雷撃と肉弾戦で削るしかないやないか。その刀は飾りやん?」

いきなり竜が炎を吐いた。凄まじい勢いだ、爆龍波に匹敵する。

「カバーリング!」

蓮が一身に炎を引き受ける。千堂が雷撃を放ち援護を試みた。雷はドラゴンに大して痛よう与えてない。ファイアブレスが再び襲う。このままならじり貧だと、二人はブレスを避けて躍りかかった。蓮も千堂も武器に冷気を込めて切りつけ、殴る。これは効果があった。炎竜は暴れる。ブレスに注意して削ってゆく。吐く炎が半分の勢いになった。

「 慣れない氷属性使ってスタミナ勝負じゃ勝てない」

「じゃ どないすんねん」

「最大出力の雷撃を頼む」

そう言って十六夜をドラゴンに突き刺した。蓮に何か考えがあると信じて千堂が雷撃を繰りだす。蓮は炎ではなく熱だけを加える。余りの高温と雷撃が炎竜をプラズマ化した。ドラゴンは形を失って四散する。

「 予想通り プラズマになったら形保てなかったよ」

「 そういうもんなんや」

「原子の運動量が段違いだからね」

「 おしゃべりはそこまでだ。次」

平馬の注意がとぶ。

 ストーンゴーレムが襲って来た。豪腕が振り落とされる。二人は飛びすさび左右に散る。燃えないし雷も通さない。千堂はまたしても厄介な相手だと思って。

「又削るしかないんやろか」

それを受けて蓮は、

「 大丈夫、すぐ片がつく」

断言した。

爆龍波の三連斉射でゴーレムが真っ赤に染まる。刀を水溜まりに浸して。

「津波!雷撃飛ばして」

水属性の特技、津波で焼けた石の身体が水浸しになり、急速に冷やされる。熱膨張が収縮してヒビが無数に走る。雷が直撃してゴーレムは砕け散る。

「 やったね」

「蓮はホンマ頭ええなあ」

千堂が感嘆する。それに対し蓮は。

「 学校の授業の応用だよ。 本当、学校の勉強って為になるな」

平馬は冷静にこう言った。

「蓮が戦術考えて二人で実行するスタイルが上手くはまったな。連携訓練は終了だ。明日はルシファーから初仕事の説明がある。学校休んでくれ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ