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「ボス・ギャングスタは、人間じゃなくて、幻聴として存在する幻聴生命体ってことか。それで、姿の見えないボス、絶対に逮捕されないボス、声だけ聞こえるボス、声だけで部下を洗脳して戦わせるボスだったってわけか」

「そういうこと」

 おれと篠田は、しかし、どうやって反撃していいのかわからずに途方に暮れた。万策尽きていた。幻聴の倒し方などわからない。

「ガオオオオオオ! そういうことだ。おれ様が幻聴人間だと気付いたことは褒めてやろう。だが、おれ様を止めることができるものは一人としていないのだ」

 その時、ドアがばんと開いて、神田夏がやってきた。

「会いに来たよ、ボス・ギャングスタ・竹内大輝」

 ボス・ギャングスタは声の調子が変わり、明らかに感激して泣いているようだった。

「ガオオオオオオ! ガオオオオオオ! 我が愛しき姫よ」

 ボス・ギャングスタがいった。

「ひょっとして、今まで神田夏にだけ歌を歌っていたのは、口説いていたのか?」

 おれと篠田は驚いていた。

「うるさい、うるさい、うるさい。あなたの声が二十四時間聞こえてきて眠れないじゃない。それに、あなた、街で犯罪結社作って暴れているそうね。そういう野蛮な人はあたしは大嫌いなのよ」

 神田夏が叫んだ。

 それを聞いて、ボス・ギャングスタの声が明らかにおとなしくなっていった。今まではライオンの咆哮のような声だったのが、か弱い幽霊声になった。

「ガオオオオオオ……。ガオオオオオオ……。」

 ボス・ギャングスタは振られてしまった。失恋の悲しさから、二度と悪さをすることはなかった。ただ、その後、神田夏の身に危険があると、歌が聞こえてきて、幻聴が殴りかかってくるのだそうだ。


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