きっといつかどこかで
書きましたパートⅡ。
これが恋ならそれは残酷以外の何物でもないさ。だって君は僕に気付かないし、僕は僕で報われないし。まるで逆手でナイフを持ってるようだ。刺しても刺しても届かない。刃が僕の骨に近づいて音を立てるだけ。
なら、忘れてしまおう。こんな恋。視界の端に写った時にときめくのはやめよう。帰っていく姿を見て寂しく思うのはやめよう。他人に向いた笑顔で嫉妬するのはやめよう。何気ない仕草に見入るのはやめよう。寝る前に思い出すのはやめよう。朝一番に会いたいと思うのはやめよう。
この逆手ナイフをどうにか仕舞って、君をただの人として見よう。そうしないと永遠に、僕は僕で傷つき続けてしまうから。
きっといつかどこかで、また出会えたなら。その時はどうか、他の誰かと歩いていてほしい。そして今のように、僕に気付かないでほしい。
今度はナイフが君に向かないように……。
ありがとうございました。