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君がくれた日々よ  作者: 小森友希
告白
7/12

恋の病。

 「はぁ~・・・」


嬉しいんだけど、ため息が出てしまった。きっと、恥ずかしいからだ。


俺は今まで、自分の想いをそのまま素直に相手に伝えたことなんてなかった。


思いを伝えようとすると、何かに包まれたような言葉しかいえなかった。


何ていうのかな?


何かに包んだ想いは相手に届きにくい。


だから、なんとなく恥ずかしい。素直な思いを向野さんに伝えられたから。


 「俺、やればできるじゃんかよ」





今日の朝は爽やかな朝だ。何とも言えないすがすがしさ!


俺は朝からテンションMAX!


 「よう!将平!ん?お前どうした!?」


准も俺のテンションの高さに気づいたか!ふふ、今日の俺は一味違うぞ。


 「よっす!今日の俺どうよ?」


 「・・・大丈夫か?」


失礼な奴だ。まぁ、いっか!



 「世間様は『夏休みまであと3日!!』だなんて騒いでるよな~」


 「そうそう!まったく、暢気な連中だ」


と、言いながらも内心、夏休みが楽しみでならなかった。だって、デートなんだから。


もちろん、向野さんにデートの話なんてしてない。


だから、俺がデートに誘うんだ!!


 「だよなぁ~」




教室に入ると、向野さんが席に座っているのが見えた。


 「おはよう」


勇気を出して言ってみた。


 「おはよう、北島君」


向野さんはニコッとほほ笑んでくれた。俺は安心した。


俺が席に座ると准が来た。


 「なになに?将平って、向野さんと親しかったっけ?」


いかにも興味津々って顔で聞いてくる。今は准に教えられないな。


 「別に?」


チャイムが鳴ったので、准は不満な表情で自分の席に帰っていった。





今日は部活に行った。さすがに2日連続はまずい。


精神統一して練習したが身に入らなかった。


そんな俺の様子に気がついたのか、何人かが俺に事情を聞こうとしてきたが、全部ごまかした。




家に帰ると、ベッドで横になった。


それから色々考えた。その末、結果は得られなかった。


 「お兄ちゃん!ご飯できてるよ!早く!!」


2つ年下の妹の声がした。飯か・・・食べる気にならない。


俺の中で何かが葛藤していた。そのため落ち着かないし、イライラしている。




翌朝、教室へ入ると、なぜかそのイライラは無くなった。


・・・・これはなんだろう?


この頃の俺の初心はそれを知らなかった。

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