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君がくれた日々よ  作者: 小森友希
告白
2/12

花火大会はあの人と。

放課後になった。何人かの生徒は部室に元気よく仲間と一緒に走っていく。また、他の生徒は足早に自宅へ帰っていった。


俺は今、准と学校のはずれにあるトレーニングルームに向かっていた。


 「ちィ、筋トレかぁ・・・気が進まないな」


隣で大きなため息をつかれた。しつこい奴だ。さっきから同じことを何回も言っている。そんなに嫌なら筋トレしなけりゃいいじゃねーかよ。


 「ふぅ・・・、お前はさ他にしたいこととかないのよ?もう夏だしさ、夏といったらぁ?!」


 「夏季大会」


俺の答えを聞いた准は、こりゃダメだわ!と、頭を抱える仕草をした。


 「お前なぁ・・・夏といえば!!夏休みぃ!夏休みといったら夏祭り!そして花火ィィ!!」


な、何だそういう感じのか。そうだな・・・去年は練習が詰まってて、休みどころじゃなかったしさ。


夏祭りかぁ・・・何考えてんだぁ!!向野さんと、は、花火・・・最高だ!!


 「将平は花火大会来るか?」


 「う~ん、どうしよっかな?」


俺の意外な答えに驚いたのか、ボクシングは?ボクシングするんじゃなかったの?と、めっちゃ聞いてくる。


 「一日だろ?そんくらいいいんじゃね?」


行く気はなかったのだが、最終的に行くことになってしまった。この流れだと・・・


 「なら、俺と行こうぜ!どうせお前誘うやついないじゃん」


ほらみろ、そうなるよね~。ってか、誘うやついないとか!何だよそれ!!


 「へぇ~図星ですか?フハハッ!お前に彼女はなぁ~」


 「うるせぇ!!お前こそいないんじゃねーの?」


驚いた顔だったが、しだいにニヤニヤしてきてキモい。何なんだコイツは!


 「そう!俺に彼女なんていない!いませんよーっと。でも俺はお前とは違う!」


 「は?何が違うんだ?」


スキップしながら先に行ってしまう。何故スキップしたぁ?!傍からみたら変人極まりない・・・


准に走って追いつくと、准が聞きたい?と、言ってきた。


 「俺、好きな娘できちゃった!」


えっ?!俺は一瞬混乱した。何で混乱したのかは分からない。


 「そんでさ、俺、夏休み前までにその娘に告白する」


 「そうか・・・頑張れよ!振られたぁ~って、泣いて来るなよ」


 「俺を誰だと思ってる?!振られねーよ」


ずいぶんな自信だ。まぁ、顔は悪くないと思うけど・・・。ちなみにこの学校の女子の間ではボクシング部が一番人気が高いらしい。つまり、イケメン率が高ってことか?俺には興味の無いことだ。


いつも練習時には、ボクシング部のファン?らしき女子たちがいつもいる。ファンクラブみたいなのも存在するという人気ぶり。


 「そうか」


俺は決して自分のことをカッコイイだなんて思ってもいない。いや、マジで。

 

部室の扉を開けると、汗臭い臭いがプンプンする。これぞ男臭というやつだ。男達の熱気がムンムン・・・・


  「「「ちわーっす!!」」」


部員たちが主将の俺に気合の入った挨拶。いつものサイクル。


 「お前ら!気張ってけよ!!」


  「「「「うっす!!」」」


あーあー、暑苦しいね。

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