ある事情で私にはマスク不足とは無縁の生活を送れる事に相成りました。
ハンドメイドでワンピースを趣味で販売しております実母からマスクを作って貰える事になりました。
実母は心を込めて、妥協するなく丁寧にワンピースを作って、そのワンピースを着て貰える事を喜びに感じている人です。
いつの日か、ろくでなしの息子が聞きました。
「利益は?」
「そんなもん無いよ。趣味だからね」
ハンドメイドマスクは今の御時世に本当に有り難く思います。
実母はマスクを作って販売するのは口周り商品なので嫌だったみたいです。
しかし、自分の出来る事をしようと麻を用いてマスク作りを始めたそうです。
繰り返し洗って使えるハンドメイドマスク相場が1700円くらいの中、実母は900円で在庫1点限りで販売しているそうです。
当然、販売と同時に完売し、出品は在庫1点を必ず守りながら、作っては即売するそうです。
出品する瞬間を狙って、アクセスが増えたとも実母は話しておりました。
顧客は東京の方が殆どだそうです。
使用前に中性洗剤で洗い、麻生地の為、アイロンをかけるとパリッと仕上がる説明を顧客1人1人に必ずし、郵送するそうです。
ハンドメイドマスクにおいても、妥協する事なく、丁寧に心を込めて作る実母の姿勢は変わらないみたいですね。
そんな実母には沢山の方から「ありがとうございます。大切に使わせて頂きます」との感謝の言葉が送られてくるそうです。
実母は麻生地を10m追加で購入したそうです。
そりゃ、作っては即売、作っては即売してりゃそうなりますわな。
現在、地元の保育園で趣味(笑)として働いている実母は看護師です。
保育士ではありません。保育士免許も持ってたと思うけど、この辺はうろ覚えですね。
趣味は手芸です。
妻は入院しており、暇な私は実家に帰ってみたのですが、その時に実母はキッチンペーパーを使用した簡易マスクを「あいよ。一丁あがり」な感じで驚くべきスピードで作ってました。
保育士さんと園児の皆様に配るそうです。
私、自慢します。
本当に自慢の母です。
実母にとってはなんて事もない事ですが、これにより多くの方が助かるのは誰にも否定させません。
だから、母はハンドメイドサイトの評価は常に最高評価です。
利益を求めず、趣味だから、自分には簡単に出来る事だから……
何とも思っておりません。
自慢しても良いでしょう。
私は本当に誇りに思います。
母が唯一失敗したのは子育てです。
こんなろくでなしに育ってしまったのを恥ずかしく思います。
母は麻に注目しております。
麻生地はまだ注目されていないので、調達が容易なようです。
これからの季節に適した生地でもあるそうです。
ビジネス視点で考えましょうか。
素晴らしい金儲けのアイデアですよ。
これからの季節、暑くなってまいります。
涼感がある麻生地を用いたマスク、しかも、再利用が容易な丈夫なマスクを皆様はどう思われますか?
そんなもん、私は今、喉から手が出る程欲しいです。
しかし、無料です! だって、息子だもん!
実母が作るマスクに問い合わせがかなりあるそうです。
次の販売について、私にも売って欲しいと。
出品瞬間と共に即売するみたいなので、注目されているのかもしれませんね。
でも、実母はそれをビジネスにしようとは全く考えません。
困っている人が1人救えるならば、それで良いそうです。
ああ、値上げしろよ。
1枚2000円、3000円でも売れるって!
中国政府がマスク価格を値上げしようとしている現在、使い捨てマスクが安価で手に入る時代は必ず過ぎます。
私が住んでいる地方ですが、マスクはどこに行ってもありません。
都心部に行った家族の為に郵送する話を良く職場でも聞きます。
我々、地方の人間もマスク不足に苦しんでいます。
でも、事情は良く分かっておりますから、別に文句はないんです。
だって、私にはね、素晴らしい実母が私達家族の為に活気的なマスクくれるんだもん。
尻に火が付いた状態から解放されたら、度量が少しだけ大きくなれたですたい。
しかし、本気で困ってますよ。
誰もが、誰もが、見えない敵に恐怖し、そこに皮肉にもビジネスチャンスが生じている。
まあ、今回言いたかった事は「ろくでなしの私には誇りに思える母がいる」事と「このエッセイをご覧になられた方は麻生地ハンドメイドマスクに注目して下さい」って事です。
勿論、実母が提供するハンドメイド麻生地マスクには注目しないで下さい。
実母は多忙です。孫の世話で忙しい人です。
親しい人が最優先、それが人間の否定出来ない本質なんですよね。
私が出来る事はあるでしょう。
母と協力し合い、麻生地ハンドメイドマスクを動画編集し、拡散させる事で、多くの人が助かるかもしれません。
しかし、私にそんなつもりは毛頭ありません。
そもそも、ミシンが家庭にある世帯や、裁縫が得意のお母さんがどんだけ居るのよ?
これは馬鹿先講座であり、そのアイデアを活かすも殺すも読者の皆様に丸投げするのが非常に楽しく思うろくでなしエッセイですからね。
されど、このエッセイを読んで下さった方は麻生地ハンドメイドマスクを作る事を推奨したいと思います。
私の実母とは技量が違うので無格好でしょうが、それで貴方様の安全と安心を買えるなら安い物ではありませんか?
さてと、あとはアルコール消毒だな。
うがい薬は何故か義理の祖母の家にヤバいくらいストックあるし、まあアルコール消毒出来る環境を整えるのに心を傾けて行きますか。
では、馬鹿先講座の読者の皆様のマスク不足解消の一助になれましたら、私の心は自己満でいっぱいです。
マスク転売規制により、マスクハンドメイドも規制が掛かりつつあります。
マスクの値段は高騰傾向にあり、政府としては価格の規制を行いたい意図があると思います。
このエッセイは現時点で有効な訳です。
ネットで手に入る安価なハンドメイドマスクは600円〜3000円で手に入ります。
麻生地マスクも既に注目を集めており、生地不足もこれより起こり得るでしょう。
綿から麻へのシフトが始まる前に必要数を必ず確保して頂きたく思います。
ぶっちゃけ、早い者勝ちです。
素早く、柔軟に、手に入る内に必要な物を確実に手に入れて下さい。