革命収容所
ある日、クーデターが起きた。革命勢力は一日で新政権を樹立。世界は一変した。
俺はそれを、テレビでぼんやりと眺めていた。革命? クーデター? そんなもの、どこ吹く風だった。少なくとも俺にとって、それは遠い世界の出来事でしかない。何しろ、もう七年近くもアパートの一室に引きこもっているのだ。何をするでも、何がどうなるでもなく。
ところが、そんな俺のところに黒服姿の男二人がやって来る。そいつらは俺を収容所に護送するという。どうやら、世界はよほど暇を持てあましているらしい。訳もわからないまま連れていかれたその先で、俺は意味不明の計算をさせられるのだが……。
――冗談みたいなその世界で、行われていた〝本当のこと〟とは。
(11/4/22~11/4/29)
俺はそれを、テレビでぼんやりと眺めていた。革命? クーデター? そんなもの、どこ吹く風だった。少なくとも俺にとって、それは遠い世界の出来事でしかない。何しろ、もう七年近くもアパートの一室に引きこもっているのだ。何をするでも、何がどうなるでもなく。
ところが、そんな俺のところに黒服姿の男二人がやって来る。そいつらは俺を収容所に護送するという。どうやら、世界はよほど暇を持てあましているらしい。訳もわからないまま連れていかれたその先で、俺は意味不明の計算をさせられるのだが……。
――冗談みたいなその世界で、行われていた〝本当のこと〟とは。
(11/4/22~11/4/29)
1(革命と六畳一間)
2019/10/12 00:00
2(収容所と計算)
2019/10/13 00:00
3(ヒエラルキーと監守)
2019/10/14 00:00
4(鉛筆削りと懲罰房)
2019/10/15 00:00
5(新人と秘密)
2019/10/16 00:00
6(星空と銃声)
2019/10/17 00:00
7(点呼と収容者番号0206063)
2019/10/18 00:00
8(収容所の目的と遺品)
2019/10/19 00:00
9(ライ麦畑)
2019/10/20 00:00