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革命収容所

作者:安路 海途
 ある日、クーデターが起きた。革命勢力は一日で新政権を樹立。世界は一変した。
 俺はそれを、テレビでぼんやりと眺めていた。革命? クーデター? そんなもの、どこ吹く風だった。少なくとも俺にとって、それは遠い世界の出来事でしかない。何しろ、もう七年近くもアパートの一室に引きこもっているのだ。何をするでも、何がどうなるでもなく。
 ところが、そんな俺のところに黒服姿の男二人がやって来る。そいつらは俺を収容所に護送するという。どうやら、世界はよほど暇を持てあましているらしい。訳もわからないまま連れていかれたその先で、俺は意味不明の計算をさせられるのだが……。

 ――冗談みたいなその世界で、行われていた〝本当のこと〟とは。

(11/4/22~11/4/29)
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