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爆縮と体温の機知(4)

いつも内側を向く

満月に向かって蝶が飛ぶ

細やかに揺らめいて

匂いを感じている

伸ばした口で

少し隠せば

届かなくなる物があるだろうと

眺めている

心配など気にもせず

光は届いた

変わらない物であった


夢夢に思う

焦げたフィルターと

こびり付いた灰の匂い

紙のマッチが燃え崩れ

部屋の換気で揺れている

包まった蛹の中で

人肌の温もり

出来上がりを気にしても

残りが無くなる

ぐちゃぐちゃという形が

定まる物よりも楽しいのだ


状態の底には穴がある

沈む穴にするか

出口の穴にするか

物事には

とりあえず二つある

二つしかない訳ではないが

一つしかないことは無い

二枚舌のように見えて

そうでは無いのである

どれくらいの数を作るだろう

選び易い数は

一つでは無い筈だ


チャンネルの単四電池

ストックが無くなったから

買い足そうとしたが

マンガン電池の安い物は

なかなか無い

ちょっとで良いなら

充電できる物を

繰り返し使えということか

そちらの方が安くつくと

数千円が消えた

あの「ちょっとで良い」は

いつから大事になったのだろう

最初だからと

お手軽だからは

何処かで入れ違うのかもしれない


引っ張るライトと

押すライトの違いは

立ち上がるか

立ち上がらないかだろう

勿論、立ち上がることを拒んだ

動かなくなっていくから

動く為に努力をし始める

努力の方向性を間違えると

見劣りした物しか出来ないらしい

そんな話が出るのなら

あの努力は

どの方向なのだろうか

誰も言わないのは何故だろう

答えよりは無回答が楽である

僕等は動きたいし

または、動きたくないのである


反射が綺麗な

一月、一回の鏡

円状であり

遠ざかっている

それでも、変わらない物だ

文句を言っている人間を

見たことが無い

時折見せる顔が

少し違うだけで

笑顔まで向けられるのである

乱雑なる人の抱擁に

辟易しているだろうが

それを顔には出さない

出せないようにしているなら

離れようとすることも

なんとなく、わかる気がする

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