その5
一日一本と決めているのですが今回は、内容が決めがたく、少し明日に話を回しています。
ここで一区切りではないのでまた翌日、続きからになりますが、何卒よろしくお願いします。拙作ではありますが、まだまだ続くので、暇つぶしにでも読んで頂くととてもありがたいです。
学校から、徒歩10分。
そこに僕の家はある。
築13年一戸建てで、親二人子一人で住んでいる。
鞄から鍵を取り出し、鍵を開ける。
「ただいま」
「おかえり、マサくん」
居間から、母である須藤恵子の声が聞こえた。
母は、家計をなんとかやりくりするために1円でも安く生活必需品を仕入れ、自分の贅沢品は一切買わず、日々効率の良い家事の仕方を模索している。
二階にある自分の部屋に入り、カバンを置きリビングに降りてきた。
「マサくん、今日も帰りが早いのね」
「今日はバイトなかったし、まっすぐ帰って家でゴロゴロしようと思って友達の誘いを断ってきたし」
嘘である。
少しでも家計の足しにしようと一念発起したバイトは、最近慣れてきて飽きたのでやめたし、僕を遊びに誘うほどの友達は、いない。
「あら、そう。若いんだからたまには、外で遊んできたらいいのに。働き出すとね、そういう時間ってほんっと無くなるんだから」
「ふ〜ん、あそこで寝ている奴だってそうか?」
パソコンデスクの前で横になってぐうぐう寝ているダサいステテコに変な柄のヨレヨレのTシャツを着た父、須藤高人を目線で指しながら母に言った。
「!なんてこというんだい!誰が、あんたをそこまで育てたと思ったんたんだい!」
すると、母はいつものように父をかばうようなことをいい、説教を始めようとした。
めんどくさいので自分の部屋に帰る。
「へい、へい」
「ちょっと待ちな!まだ話は終わってないよ。」
バタンッ
僕は説教を拒絶するように扉を閉じた。