金魚の言葉
1996年10月18日、私の祖父が亡くなった。
昔からおじいちゃん子だった私は、しばらくの間、悲しみのあまり寝込んでいた。昨日まで当たり前のように話していた人が、もうこの世にはいない。その事実を、幼いながらも突きつけられたのだった。
私は斎藤真央。奈良県の田舎にある小学校に通っていた。
家の周りには豊かな自然が広がっており、いつも遊び相手になってくれるのは、近所に住む学校の友達と、一緒に暮らしている祖父だった。
家に帰れば祖父が待っている。そんな当たり前の日常が突然失われることを、幼い私には理解できなかった。
― 葬儀の日 ―
祖父の入った棺を前に、私は涙が止まらなかった。祖父の姿を見ることができるのも、今日が最後になる。これまでの思い出が次々と頭をよぎる。しかし、どれだけ願っても時間が戻ることはなく、やがて祖父は火葬場へと運ばれていった。
火葬が終わり、家族で祖父の遺品整理を始めた。
両親が遺品を整理している間、私は祖父が飼っていた金魚を眺めていた。その金魚は、10年前から我が家で飼い始めたもので、主に世話をしていたのは祖父だった。
この金魚は、祖父の最期を見届けていたのだろうか。祖父は最期に何を思い、何を口にしたのだろうか。
そんなことを考えていると、母に呼ばれた。
「真央、おじいちゃんが書いた手紙が出てきたよ。あなたもこっちにいらっしゃい」
祖父が残した手紙には、いったい何が書かれているのだろう。最後に何を伝えようとしていたのか、私は気になって仕方がなかった。母のもとへ駆け寄ると、母は手紙を広げて読み始めた。
「おじいちゃんの手紙、何が書いてあったの?」
「私もまだ読んでいないから、一緒に読もうね」
そこには、家族への感謝の言葉だけでなく、相続や権利に関することなど、幼い私には理解できない内容も多く書かれていた。
そして、手紙の最後には、こう記されていた。
「……金魚のことは真央に任せる。」
それは、私に宛てられた祖父からの言葉だった。
金魚に対して人一倍強い思いを持っていた祖父は、なぜその世話を私に託したのだろう。
祖父が亡くなってから4日が経った。
少しずつ日常は戻り、私は変わらず学校へ通い、友人と遊び、家に帰る生活を送っていた。ただ、一つだけ違うことがあった。家にはもう祖父がいないのだ。いつもの生活の中に、ぽっかりと穴が空いてしまったような感覚があった。
そんな中、私は祖父から託された金魚の世話に熱心に取り組んでいた。しかし、金魚はあまり元気がなく、水槽の中でもほとんど動かなくなっていた。
「金魚さん、どうしたら元気になるん?」
母に尋ねながら、金魚が元気になるようにできることを試してみた。それでも、一向に良くなる気配はなかった。
「この金魚も10年生きているから、もうそう長くはないのかもしれないね」
母はそう言った。
祖父から託された金魚に、少しでも長く生きていてほしい。そう願う一方で、何もしてあげられない自分の無力さを痛感していた。
その日の夜、私は布団の中で小さくうずくまっていた。
目の前の現実から逃れるように、ぎゅっと目を閉じる。そんな中、私は夢を見た。
そこには、あの金魚がいた。
「今までありがとう。」
夢の中で、金魚はただ一言、私にそう告げた。
目が覚めた私は、すぐに金魚の様子を見に行った。
金魚は、もう動かなくなっていた。
1996年10月30日、水曜日のことだった。
夢の中で聞いた金魚の声には、どこか懐かしさがあった。まるで、祖父の声を聞いているようだった。
私は、あの言葉こそが、祖父が最後に私へ伝えたかった言葉なのではないかと感じた。
――あれから数年が経った。
私は大学に進学し、学生生活を満喫していた。それでも、あの日の夢の中で聞いた言葉は、ずっと心の中に残り続けていた。
あの言葉は、祖父が最後に私へ伝えたかった思いを、金魚に託したものだったのだろうか。金魚は祖父のことを、どのように思っていたのだろうか。
いくら考えても、その答えが分かる日は来ないのかもしれない。
それでも私は、祖父が最後に残した言葉の意味を考えながら、これからも人生を歩んでいく。
これから練習も兼ねて短編の小説を書いていこうと思います。
AIに単語を3つ出力してもらってそれをキーワードに書いていきますので話として変になっていたらすみませんm(_ _)m
助言などをもらえると嬉しく思います。




