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 翌朝、換気扇の下で煙草を吸っていると仕事依頼のメッセージが届いた。

 とにかく早く来てくれと言うことなので、おれは目ヤニを指で取りながら駐車場に降りた。こう言う時にフルフェイスのヘルメットはありがたい。



 指定された場所に向かうと、ひと目でそれと分かる若くて綺麗な女性客が立っていた。

「お待たせ致しました」

 フルフェイスのシールドを少しだけ上げてそう言うと、女性客は手渡した半ヘルを被りながら

「良かった、来てくれた。電車が止まってるしタクシーが捕まらなくて」

 と言ってタンデムに座り、おれの身体に手を回した。


 確かに、若くて綺麗で不機嫌じゃないシラフの金払いが良い女の人をお願いした。

 間違いじゃない。

 この人は若くて綺麗で不機嫌じゃないシラフの金払いが良い女の人だ。たぶん金払いは良い。

 だって知っているからだ。彼女をテレビやインターネットで見た事がある。

 最近、国内外で活躍している若手女子プロレスラーだ。


 確かに若くて綺麗で不機嫌じゃないシラフの金払いが良い女の人だろう。

 しかし本人は軽く掴んでいるつもりなのだろうがジャーマンスープレックスの体勢に近い気がするし、おれの体に回された両手はクラッチしてるんじゃないかと気が気じゃない。

 なんとなく落ち着かない気持ちと、おれより筋肉質な肉体に湧き出る安心感で心が整いながら、会場と思われる市営の総合体育館に送り届けた。



「着きましたよ」

 バイクのエンジンを切ると、その女子レスラーが自身の荷物を漁りながら慌てていた。

「ちょっとここで待ってて下さい、すぐに戻りますんで、ほんとに、ちょっと」

 と言ってバイクを降りると猛ダッシュで総合体育館に入って行った。

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