No.55 遊牧民と牛
ビビの町を出発し、1週間
諸葛亮
「かなり北地区に近づいて来ましたね。」
相変わらず地図を広げ、現在と目的地を明確に教えてくれる諸葛亮
アイン
「起伏の激しい山も増えてきたし、一気に寒くなって来たね!」
ジャンヌ
「朝晩は息も白いわ!」
関羽
「前世の故郷を思い出しますな!冬はとても冷えました!」
アイン
「俺の故郷はあまり雪の降らない地域だったなぁ〜。子供の頃に見る雪はとても楽しく、嬉しかったけど、大人になって雪の中仕事に行くのは嫌な気持ちになったなぁ〜」
こうやって、他愛も無い会話が出来る事すら幸せだと
毎日噛み締めながら暮らせている
俺は幸せ者だなぁ
更に3日、山は増え、雪もチラつくようになって来た
ジャンヌ
「アイン様!鹿みたいなモンストーが居ますよ!」
アイン
「おぉ!立派なツノだねぇ〜!緑色に輝いてるし!」
グランツオリオンに来て、現世では見れなかった
たくさんのモンスターに出会える
関羽
「あやつらは警戒心が強いですな!すぐ逃げてしまう。」
諸葛亮
「この世は弱肉強食ゆえ、本能で強者が分かるのでしょう。ああ言った草食系モンスターは余計でも警戒心が強い。」
アイン
「モンスターと言っても様々だねぇ〜」
ジャンヌ
「あの鹿、食べてみたいのに!諸葛亮の風の刃で捕獲出来ないの?」
諸葛亮
「出来ると思いますが、雪崩の心配も。」
ジャンヌ
「そっかぁ〜…諦めよう!」
アイン
「リン達が居たらなぁ〜、弓矢でひょひょいって狩ってくれるんだろなぁ〜」
うん?いい事思いついたぞ
俺は右手を前に出した
アイン
「弓兵さん!召喚っ!」
右手は光り輝き
バインっ!
と言う音と共に、弓兵さんが現れた
アイン
「弓兵さん、あの鹿狩ってよ!」
弓兵さんは頷き、4本の手で弓を構えた
「ばしゅんっっっ!!」
2本の弓から放たれ矢は見る見る数が増える
見事に6体の鹿を射抜いた
アイン
「弓兵さん!ありがとう!」
そう言うと、弓兵さんはモヤモヤと消えて行った
ジャンヌ
「ナイス弓兵!しかし、兵隊達って一切喋らないわよね!」
アイン
「そうなんだよ!初めから全然喋ってくれないwでも、初めて召喚したのが兵隊さん達で、傍に居てくれるだけで心強かったなぁ〜!今やLv5になって腕まで増えちゃったし!」
諸葛亮
「アイン様をお護りする為、人知を超えて進化する果たす兵隊。なんとも心強い。」
関羽
「そうじゃの!ワシらも見習わなくては!さぁ!鹿を捌きますぞ!」
俺達は鹿の解体を始めた
アイン
「ふう!流石にこれだけの鹿を捌くのは重労働だね!!このツノとか、高く売れそう!お肉もアイテムボックスに入れて置けば、腐敗しないし!いつでも新鮮なお肉が食べられる!」
ジャンヌ
「便利だよねぇ!!この世界って本当に便利で楽しいわ!」
鹿の解体が終わり、旅路を進む
アイン
「諸葛亮!見て!あんな所に小さな村があるよ!」
諸葛亮
「ふむ。地図には載っておりませんねぇ。」
アイン
「ちょうどいいや!寄ってみようよ!」
俺達は村へ近づいて行った
アイン
「すみませ〜ん!この村はなんと言う村ですか?」
入口近くに居た村人へ話しかけた
村人
「あぁ、俺達は遊牧民だから村の名前なんてないよ。牛を連れ、草を食べさせる為に色々な所へ渡り、この簡易住居
建てながらその日暮らしさ。みんな親戚ばかりだよ。」
諸葛亮
「なるほど。どうりで地図に載って居ない訳だ。」
村人
「基本的に物々交換をしながら生活している。と、言っても、我々が提供出来るのは牛乳ぐらいだけどなぁ。」
アイン
「えっ!牛乳持ってるの?」
村人
「そりゃあ、ワシらは牛を育てる遊牧民じゃからのぉ。」
アイン
「ええー!牛乳欲しい!何と交換してくれるの?俺達が出せるのは、お金か、さっき仕留めた鹿肉と、鉄鉱石ぐらいしか持ってないけど!」
村人
「ほう!そのどれとでも交換出来るぞ?」
アイン
「じゃあ、交換して貰おうかな!」
俺は鹿肉と鉄鉱石、現金を出した
村人
「ふむふむ。この鹿肉と鉄鉱石で、牛乳20リットルと交換でどうじゃろう?」
アイン
「全然いいよ!こんな山の中で牛乳が買えるなんて、凄く有難いし!!」
村人
「現金でも売れるが、どうする?」
アイン
「そうだなぁ、牛乳なんて、滅多に手に入らないから、もう少し買わさせて貰おうかな!」
村人
「それでは、もう10リットルを25ゴゴでどうじゃろう?」
アイン
「相場は分かんないけど、それでいいよ!ありがとう!」
村人
「こちらも助かったよ!これはオマケじゃ!」
そういうと、牛の干し肉わ少し分けてくれた
アイン
「ありがとう!おじさん達も旅を気をつけてね〜」
そう言うと俺達は遊牧民の村を後にした
ジャンヌ
「牛さん、可愛かったねぇ〜!」
アイン
「この世界でも牛さん居るんだねぇ〜!王国へ帰ったら、牛さんをどこかの王国から仕入れて、放牧しよう!」
関羽
「そうですな!アイン王国では、ヤギの乳が主流ですからの!」
アイン
「そうなんだよねぇ〜、うちの島には、牛さん居なかったからねぇ。ヤギは多かったから、そのまま家畜にして、繁殖力も凄かったから、ヤギのミルクは多く王国で流通出来たからね!牛さん飼うなら、ケットシーさんに許可取らなくちゃ行けないのかな?」
諸葛亮
「その必要はないかと思われます。ケットシーは妖精、如何なる生き物も大切にすると思います。」
アイン
「そっかそっか!良かったァ!」
島の外へ出て、たくさんの学びがある
アイン
「今日はこの辺で夜を過ごそう!さっき村人さんから牛乳たくさん分けて貰ったから、今日はシチューにしよう!!パンもまだまだアイテムボックスに入ってるし!」
ジャンヌ
「良いわねぇ!!!賛成っ!こんなに寒い日には、パンとクリームシチューで決まりよ!」
ジャンヌが鼻歌混じりに喜んだ
鹿肉をふんだんに使用したシチューを大量に作り、楽しい夕食はあっという間に終了した
明日も北地区目指して旅を進めよう




