♯1 今日も今日とて
「ふぁ~あ、もう朝かぁ。」
スマホのアラームを止め、上体を起こす。
あーあ、ったくまだ寝たいのによ。どうして朝ってやつはこんなに早くやって来るんだよ。
てか朝から学校すんなよ昼からにしろよ...あそれでもだめだどうせ俺昼も眠いわ。
まだ眠っている体に鞭打ってカーテンを開ける。
「ぁ、やっぱまぶし」
ようやく起きつつある体でのそのそとベッドから降りる。
「ふぁぁ...おはよー」
足を踏み外さないように気を付けながら寝ぼけ眼で階段を下りる。
眠い、まーじで眠い。一応毎日11時には寝てんだけどな。
寝ぐせのついた頭を掻きながらリビングへ向かうと母がすでに朝食を準備していた。
「おはよう、朝ごはん出来てるわよ。」
洗い物をしている母に「はーい」と返事をして席に着き朝食を食べる。
「んじゃ行ってきまーす。」
母の言葉を待たずしてドアを開ける。
あー今日も学校めんどくせー。ねみー。
高校二年生の俺、二之前零斗は今日も今日とて平凡なスクールライフを歩む。
「おっ、零斗おはよー。ってお前相変わらず眠そうだな笑」
教室につくと友達である木場煌成が話しかける。
「おはよっすー、しゃあねえだろ眠いもんはねみーんだよ」
「はは、授業中も寝んなよ笑」
「うっせ分かってら、てか1限は?」
「たしか数学だろ、課題提出もあったよな」
「は?」
課題?そんなの、、あ。
3日前に出されたやつかまずいまずい終わってねえんだけど
「お前その顔はやってねえな?山セン怒らすとめんどくせえぞー笑」
「うっ、、、すまん見せ」
「むりー」
俺の言葉を遮るように煌成が答える。
くっ、かくなるうえは
「焼きそばパン」
「あーのども乾くなー」
「チッ...オレンジジュースも付ける」
「よかろう」
強欲な奴め.......許さんぞ3日前にやらなかった俺
あーねみーなほんと。
1,2限はなんとか乗り切ったけどやばい。3限耐えれねえよ。
現代文とか読んでるうちに寝るに決まってんだろ。しかもよ
「ぇ~~つまり~ここでの心情は~~」
あのじっちゃんの話し方がもう寝ろって言ってるようなもんだろ......
ってかなーんかおかしいよな。さすがに眠気がとれなさすぎる。
なんでだ?しっかり睡眠時間は取ってるし。
2年にあがってからだよな、こんなにひどくなったの。
病院行くべきか?いやでも................zz
「~~くん、~~くん、二之前くん起きてください。」
「ーーーっは!!すんません!!!」
となりの席のやつに机を揺らされ、じっちゃん先生に呼ばれ飛び上がるように起きる。
周りの笑い声を聞こえないふりをして教科書を開く。あーあまた寝ちまった。
「ただいまー」
帰宅部である俺は授業が終わりまっすく家に帰る。
今日もなんとか乗り切った!昼からの授業は5限しか寝なかったし、えらいぞ俺!
母親の「おかえり」の声を聞きながら階段を上り自室に向かう。
ドカッとカバンを下ろしベッドに寝転ぶ。着替える気力などもうない。
あー寝ようかな......んー、、あ
「そういやZerOさん昨日も配信してたのかな」
いそいそとスマホを開いて俺が最近応援してるゲーム配信者ZerOのチャンネルを開く。