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一杯の珈琲

ふとカフェでカプチーノを堪能していたときに降ってきた疑問を文章化してみました。

疑問が尽きないのでせひ読者の皆様、意見をお聞かせください。

一体、人はカフェで珈琲を一杯頼んだらどれくらいの間そこにじっと居座るのだろう。

先刻、私は某というカフェで一杯のカプチーノを頼んだ。

可愛らしいハートが浮き出た、小さなカップで提供されたカプチーノは、すぐ飲んでも大丈夫なように十分冷まされていた。かといって冷たすぎず、熱すぎず、絶妙な温度で提供されたカプチーノは一口飲み、舌の上で転がすと、ほんのりと心を解してくれるそんな温かさを伴った味であった。

さて、私が疑問に思ったことへ話を戻そう。

人は一杯の珈琲でどれくらいの時間を買っているのか。

考え方は人それぞれだろうし、様々な意見が飛び交って、明確な答えというものは出てこないだろう。

客はカフェに居座るために、まず珈琲を一杯買う。

これは道理だ。

カフェの店主は、客に居心地のいい非日常を提供する代わりに、一杯の珈琲や菓子類の購入を求める。

あるいは、珈琲や菓子類の購入の礼としてカフェのテーブルや椅子、要はその場所だ。カフェという非日常的な場所、非日常的な空間、非日常的な雰囲気、それらを珈琲と共に提供している。

では、その非日常を提供した店側は、一体客に一杯の珈琲でどのくらいの時間を許すだろう。

珈琲を購入し、ちびちびと飲みながら読書やスマートフォンのお供に、あるいは友達や恋人とのお喋りで30分から50分、カフェで時間を費やす人が多いのではないだろうか。

実際、私にも上記の例が当てはまる。

なので、私の感覚では一杯の珈琲でその非日常な空間に居座れる時間は大体30分から50分ということになる。

とある某というチェーンのカフェは珈琲だけで1時間以上居座る人がいるというから驚きだ。

1時間以上も居座る理由がいわゆる作業(仕事や勉強、趣味やその他の活動)だと言うから少々呆れてしまう。

そんなものは自習室などのコワーキングスペースでやるべきである。

だが、カフェを作業の場所として使う人々は、集中のためにカフェを選ぶのであろう。

多少の喧騒があった方が集中出来るという話はよく耳にするものだ。

カフェ側の人間がどう思うのか不明であるし、カフェを作業の場所として使う人々の思惑も私には不明だ。

憶測ではあるが、カフェ側の人間は長時間居座る客を不審に、迷惑に思いつつも、珈琲を購入してくれることに免じてその場所を提供する。作業の場所として使う人々も、非日常な場所と喧騒を提供してくれるカフェに敬意やら、仕方ないという尤もらしいことを並べて珈琲を購入し、椅子とテーブルを占領しているのではないかと思われる。

では、作業の場所としてカフェを使う人々は、一杯の珈琲でどれくらいの時間を買ったつもりでいるのだろうか。

上記のような書き方をすれば私はどこかしらでバッシングを受けるだろう。

敵を作るような書き方をしたことは認める。

だが、これは私の正直な考えであり、正直な疑問だ。

これを読んだ方に尋ねたい。

一杯の珈琲はどれくらいの非日常を買えるのだろうか?


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