3.決着
決着がつきます。レインの師匠は誰なのか?
『竜王之焔之一欠片』
「はっ。貴様程度の平民如きに使うつもりなどなかったんだ。まあいい、使ったのだから、楽に死ねると思うなよ。」
カッスオンが体に炎を纏う。
「僕の家は炎魔術の名家なんだ。だから貴様はもう終わりだ。」
すごい魔術だなあ。とレインは思う。
「すごい魔術だな。これが師匠が言っていた伝統魔法ってやつか?」
「ああ、そうさ。」
『これは見にきた甲斐があったな。』
『ああ、まさかマケーヌ家の伝統魔法を見れるなんて!』
『あの平民、負けたな』
「よし、じゃあ、俺も、切り札を切るとするよ。」
「は?平民が何を言っている。この僕の伝統魔法に抵抗できる力があるとでも言うのかな?」
「ああ。『魔法反射』。これ、俺の師匠が教えてくれた魔術なんだ。魔法使い殺しって呼ばれてるらしい。」
レインの体を、紫色の魔力が駆け巡る。
「な、その魔術は。まさか貴様、貴様の師匠は…。」
「終わらせよう。散らせ。『駆動の魔剣』」
「ク、クソッ!燃えろおおおお!」
「効かないよ。だから魔法使い殺しなんだ。」
「くっ、『炎剣』!』
「跳ね返せ。」
炎の剣が、レインに触れた瞬間あさっての方向へ弾かれる。
「なんでなんだ!平民に貴族が劣っているとでも言うのか⁉︎」
「平民、貴族、関係ない。どっちも守る力は平等にあるんだ。」
「ぐわああああ」
『おい。なんだあいつ。まさかあのマケーヌ家に打ち勝つなんて。』
「なんかあいつの最後の魔術見たことあるんだ。』
騒がしくなってきたな。
「レイン、すごいですわ!マケーヌ家は炎魔法の名家。その伝統魔法に勝つなんて!」
「そうか?ありがとう。」
無事に勝ててよかったと思うレイン。
「そういえば、最後の魔術は、世界最高の魔法使い、アルフォース・ヘルグレイン様の魔法ではないのですか?」
「え?師匠の魔法だから違うと思うけどなあ。」
「ちなみに、レインの師匠のお名前はなんですの?」
「いやあ…それが…師匠に名前聞いたら、『君の師匠だから師匠と呼んでくれたまえ』って、めっちゃ笑顔で言われたんだよな…。」
「アルフォース様ならしそうですわね。」
「ヘレスは、そのアルフォースって人と知り合いなのか?」
「知り合いも何も、アルフォース様は私が子供の頃に、一時期魔法を見ていただきましたの。というか、アルフォース様を知らないのですか?」
「ああ。」
「なんと!アルフォース様は、世界最高の魔法使いと呼ばれていますのよ。彼は数々の魔法を生み出し、私たちの国に貢献をしましたわ。彼は連合軍との戦争で、使い魔と2人で、帝国と皇国の連合軍、総勢50万人にのぼる程の兵を相手し、撤退させたのですわ。その時、アルフォース様は怪我を負ってしまい、暫く姿をくらましたのですわ。」
「へえ、50万人を相手にする魔法使いか。すごいな。」
「彼は別格の魔法使いと言っても過言ではないですのよ。」
「なるほど。いつか会ってみたいなあ。」
「ああ、アルフォース様ならこの前やっと見つかったらしく、もう少しで学院に来るらしいですわよ。」
「え!みんな知ってるのか?」
「いえ。公爵家の情報網を使ったのですわ。」
「楽しみだなあ。」
「そうですわね。」
「あれ?なんかおもろそうなんやっとると思ったら、終わったん?」
「アルス先生!」
「なに、この倒れてるカッスオンくんがなんかやらかしたんか?」
「アルス先生、実は、カッスオンさんが、平民は認められないと言って、レインに決闘を申し込んだのですわ。」
「それ言うんやったら、僕も平民なんやけどなあ。」
「そうですわよね。」
「まあいいわ。後でカッスオンくんには指導しとくから、早めに帰って寝えや。」
「はい。ありがとうございます。」
そして皆が眠りにつく。
「さあ、パーティの始まりだ!」
闇夜に浮かぶ謎の人影。その正体は…
「こここうしたらいいよ」などの優しいコメントがあれば幸いです。ダメ出しよろしくお願いいたします。