1.模擬戦
実質2話目です。最初の『』は、ある人に言われた言葉です。
ただ憧れて
『君の夢はなんだい?君の夢で君のしたいことは変わる。』
「ほな、もうこの場で合格者発表するで。」
「なっ!」
「あら。」
「ほな言うで〜。134番、1番、5番、10番………。これで終了や。合格やった人らはおめでとう。今日からこの学校で過ごしてもらうで。寮があるから早めに行きや。ほな、また明日から。後、上位20名はSクラスで僕の授業を受けてもらうで。なんか質問ある?」
「…」
「ほな今日はこれで解散や。」
「レインはどうでした?」
「俺はSクラスだったよ。ヘレスは?」
「あら、私もですわ。」
「やったな」
「ええ。やったなですわ。」
「じゃあ、また明日。学園で。」
「ええ。お暇させていただきますわ。」
「俺の同室の人。誰だろう。」
「やあ、受験番号123番君。」
「なっ!アルス先生?」
「そうやで〜、名前覚えてくれてて嬉しいわあ。レイン君加点!」
「いや加点って…」
「冗談冗談。」
「はあ…」
「僕と模擬戦せえへん?」
「やります。」
「面白くなってきたやん。呪文ありの総合戦。武器なんでもええよ。」
「はい。」
「僕な、魔法学院の教師してるくせにな、こっちの方が得意やねん。」
そういって剣を取り出すアルス。
「俺も使えますよ。」
「へえ」
「ではよろしくお願いします。」
「うん。よろしく〜。
ハレルヤ王立魔法学院、Sクラス教師。『神剣』アルス。推して参る。」
「ハレルヤ魔法学院新入生レイン。行きます!」
こうして、アルスとレインの模擬戦が開始の火蓋を切った。
「ほな早速行くで〜。
滅せ。『流星の光剣』」
(剣装か。参ったな。俺も使うべきか。いや、あれは消耗が激しいし…。でも、出し惜しみしている場合じゃないな。)
「散らせ。『駆動の魔剣!』」
(わぁお。新入生で剣装覚えとるんかいな。こりゃ油断できひんなあ。しっかりいかんと。足元掬われる。)
お互いの刃がぶつかり合い、火花を散らす。)
「どんな剣装かは、教えてくれへんの?」
「教えませんよ!」
(イグニス、加速しろ!)
「なっ、剣速早なった⁉︎反則やろ…。ほな、こっちも加速するで〜!」
お互いの速度が上がり始めたが、身体的に速度が速いのはアルスだ。
(くっ、まずいな。このままじゃこっちの体力が削られるだけだ。どこかで勝負に出ないと。)
「イグニス!」
(剣を投げたやって?どういうことや、これぐらいやったら加速状態の僕やったら躱せる。なんか意図があるんやろうけど、どうしたもんか?)
「こんなん余裕で躱せるで。」
「今!来い、イグニス!」
レインの放った剣が旋回し、アルスを貫いた。と思った。
「あっぶな!間一髪や。まさか、剣を操るっていう剣装か〜。すごいなあ。でも、もう一つ足りへんとちゃうんか?」
「クソッ!」
(あれが簡単に躱せるわけがない。おそらく何か仕掛けがあるはず。先生の剣装は加速させる能力だ。ん?加速…。思考も加速させているのか⁉︎)
「アルス先生。あなたの剣装は自分を加速させることですね?」
「ただ加速させるだけやないで」
「ええ、思考も加速させるんだ。」
(へえ、バレてしもたか〜。どうしよかな。)
「さあ、合ってるかはわからんで。」
(いいや、俺の読みは合っているはず。ならどう攻略するか。)
「ほなどんどん行くで〜。
『流星の煌めき』」
「なっ!」
アルスの剣が光り、威力が上がった。
(イグニスが打ち負けている?何をしたんだ。ここは一度離れて魔法を!)
「『星の撃ち抜き(ノヴァ・レイ)』」
星の弾丸のようなものがアルスを襲う。
「うわっ!危なっ!」
剣で弾き返す。
「ほなそろそろ終わらすで。
『絶技 神剣断絶』」
強大な力の奔流がレインを襲う。
「参りました。」
「レイン君強いなあ。ほんまに一年生?」
「先生も強すぎませんか。特に最後の。」
「ああ、あれ使ったん秘密な。絶技やから。」
「?はい。」
「よろしゅう。ほな明日からまたよろしく。」
「はい!」
続く…
剣装とは
人に必ず一つは宿る核のようなもの。核と対話し、その力を得ることで剣装の使用が可能になる。
アルスの剣装…「流星の光剣」
自分の動きと剣の動きを加速させる強化系の剣装。
レインの剣装…「駆動の魔剣」
剣を念動力で操る能力。投げた剣を自由に操ったり、剣を加速させたりすることができる。
「流星の煌めき」
強化魔法の一つで、近接系の武器または自分に掛けることができる。重ねがけは不可だが、強力な魔法。
「星の撃ち抜き(ノヴァ・レイ)」
超高密度のレーザーを撃ち出す魔法。
絶技
その剣技を極めた者が使うことができる、奥義。使える人間は限られており、流派によって、技の特徴は変わる。
「こここうしたらいいよ」などの優しいコメントがあれば幸いです。ダメ出しよろしくお願いいたします。