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分かる分からぬ

ある時から、「分からない」という状況が極度に減った。

僕はきっと、一つ抜きん出た次元へ進んだのだろう。世界の中にいるだけでは、いつまでも分からぬ事ばかり。でも遠目から他人の滑稽が認められるように、全てを俯瞰して、じっと見つめれば分かるはず。世界の論理の滑稽さに。

僕が間違いを指摘すると、人々は口を揃えて

「君はまだ分かってないんだよ」、「まあ価値観は人それぞれだしね」そういった。破綻した論理には気付かぬままに。

僕の視点は、偉大な心を持った人達の言うことにも支えられた。世間で「偉人」といわれる人々とは、また違う彼ら。もちろんどちらにも属す人もいたが、僕の判断基準は心を持つか否かということであった。断っおくと、僕は彼らの亜流ではない。僕は彼らの言うことに学ぶのではなく、ただ同期するのみであった。つまりは、同じ場所にいた訳だ。

僕らの論理は破綻しないと思われた。実際、誰も壊せなかったから。そして、僕の孤独な俯瞰は段々と自信をつけていった。

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