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消費について
ライブに行ったり飲み会に行ったりで、両親がたまたま居なかったある夜。僕は預かっていた小銭を握りしめて近所のスーパーに出かけた。夜の街は少し涼しかった。
お腹は減っていた。でもいつも輝いて見えた沢山の品物は、僕に拒絶の微笑を向けた。満足買うぐらいにはお金は足りる。デザートも買える。それなのに僕は躊躇った。我ながら、どうしようもなく情けない気がした。
消費とは恐ろしい。ふと思った。僕が目を瞑って手にしようとしていたのは、幸せではなかった。滑り落ちる砂の煌めきと同じ類の虚しさ。僕はしかと了解した。プラスチックの容器が乞食の如く僕に訴えかけていた。
なんだか変な気持ちであったが、僕はやめにしようと決心した。この勇敢さは決して消えることは無かった。




