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定義付け
大人は僕の周りにも沢山いた。当然僕も年をとったら、大人の中に入るのだと思っていた。
でも、どうやら違うらしいし、大人っていうのは子供よりもよっぽど不器用だと知った。その悲しみすらも知らないほどに……
大人と言ってもやはり沢山の人がいる。しかし、僕は大人という言葉を軽蔑のものとして、子供という言葉を愛すべきものとして使いたい。世の中の常識とは逆転した、本来の構造を捉えたい。きっとそれは僕の言う子供の人たちの中での共通言語として、大人の世界にあるどんな語彙なんかよりも快活に生きていると思う。