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強さの轍
この強さはいつまで持つだろう。いずれは僕も恐怖にそそのかされながら、死を仰ぐのかしら。熱病の生む悪寒のように、僕はきっと震えて仕方がないのだろう。
昨夜、虫の羽音にビクついてしまった。甘さなんて、本当は何処にもなかったのではないか?ーいや、よそう。あの強さは今加速度を落としているが、あれは確かに存在していたから。僕はあれを愛すから。
でも僕はいずれ、何もかもを置いていかねばならないのか。あの強さはまた戻ってくるだろうか。憂いがただぼんやりと、この上なく僕を囲む今に返り咲くだろうか。僕はただ祈ろう。幸福の向こうに続いた、静かな花ざかりの森を夢見るように。
今滑稽を顧みず、温もりの波跡にしがみつくのも、必死であるからだった。ああ、強さよ、助けておくれ。この頃の僕は目が見えないらしいから。捨象したはずの奴らが、再び砂浜の中から浮かんできた。でも真実は段々と勝利する。ーそうさ。
新しいパラダイムは、もうすぐに見えるだろう……




