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陽だまりの中の君



ドアを開けたその先に

窓から差し込む光に照らされる

君の姿を見つけた


誰もが酔いしれる

夢幻の国のようなこの場所で

穏やかに(たたず)む君


駆け寄りたい気持ちを抑え

臆病な君を怯えさせないよう

ゆっくりと近づく


(そば)に寄り

そっとアゴに手を伸ばすと

少し緊張したように身構えた(あと)

安心したように ゆっくりと目を細めた


本当は……

このまま君を抱きしめて

両手で頬を包み込み


―― キスをしたい ――


だけど、それは許されない


優しく頭を撫で

そのまま手を流し

優しく背を撫でる


君が待っているのは

君を必要としてくれる


―― 他のヒト ――


それは分かっている


それでも、


君が……君を……

必要とする人に出会うまで


何度でも会いにくるよ



そして、ある日突然、

この夢幻の国から君が姿を消し


街のどこかで

他の誰かと寄り添う君を

見かけたその時は……


伸ばしそうになるこの手を

固く握り締め


窓から差し込む陽だまりのように

暖かく君を見守ることにするよ









「シエン所長。これを子供達に街中で歌わせると……」

「はい! メアリーお嬢様! 王国内でのワンコへの接し方や、訓練を終えて働き出したワンコへの接し方も盛り込んでみました。ダメですか……?」

「ダメですね。どこにも【働くワンワン王国】って入ってないじゃないですか!! あと、歌詞が大人っぽいです! 哀愁が漂ってます! もっと楽しいモノにしてください! とりあえず、これはカフェ用の曲ってことで採用しますので、次はお願いしますね」



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