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友達作りをある意味失敗した。

 そして、クラス内の自己紹介が終了して自由時間になった。

 まだ、クラス内はすでに結構の人数が友達を作りうるさくなりつつある、このままでは三年間ボッチコースを突き進んでしまう。

 意を決しておれはトイレに行っていたのか教室に帰ってきて一人になっているクラスメイトに話しかける。

 「あの、加佐見くんだよね?田崎って言います。友達になってくれませんか?」

 「え?うんいいよー。よろしく!田崎君」

 は?噓だろ?なんだその妙に慣れた応答は。

 趣味を読書だと言っていたからてっきり俺と同族の陰キャだと思っていたが、おそらくこいつは陽キャだ。

 まずい。実にまずい。陰キャがいきなり陽キャに話しかけるなんて、ひのきのぼうしか持ってない勇者が魔王に挑むようなものだ。

 そう、つまり陽キャにはまず陰キャとのコミュニケーションになれてレベルアップしてから挑むべきなのだ。

 大丈夫だろうかこの先友達でいるならきっと違う陽キャとも関わらなくてはならない。

 加佐見には悪いが友達関係を解消する方法を考えなくては。

 いや、今ここから逃げては一生陰キャのままになってしまう。

 人には人生のために壮絶な決断をしなくてはならない時が来るという。

 それが今なのでは?

 そうした葛藤が俺のなかで繰り広げられるなか加佐見が俺に話しかけてきた。

 「田崎君。クラスのみんなでこの後カラオケに行こうって話になったんだけど一緒に行かない?田崎君は友達が作りたいんだよね?だったら来たほうがいいと思うよ!」

 さわやかな笑顔を向けながらそう言ってきた。正直まぶしい・・・・。

 悪いがそんな陽キャパラダイスのようなところに好んでいくわけがない。断らせてもらおう。

 「あ、いや今日はm」

 「おい加佐見ー。集合場所とか決めようぜこっち来いよー。」

 「わかったよ。じゃあそう言うことだからいろいろ決まったらまた教えるね。それじゃあ。」

 なんてことだ。だれだよ割り込んできたやつ!

 俺と加佐見が話してるのが見えなかったのか?

 くそっおかげで断りづらくなってしまった。

 それに加佐見はすでにクラスの中心人物なのでは?

 とことんついていないな俺は。もうカラオケも断るわけにもいかなくなった。

 そのあと加佐見が俺のところにきて集合場所と時刻を教えてくれた。

 加佐見の中で俺が行くことは決定事項らしく「1時間後にまたね」と言い残して去って行った。

 集合場所であるカラオケ店は俺の帰宅路の途中にあったため近くの公園でもってきていたラノベを読んで時間をつぶすことにした。

 約束の時間の20分前になって俺はカラオケ店に向かって歩き出した。

 憂鬱であるため足取りが重い。

 本来5分程度で着くはずの道のりを10分ほどかけて歩き、ついに到着してしまった。

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