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82話:冷やし中華の季節?

最近、季節感の概念が……。

 そろそろ、『冷やし中華始めました』の店が登場する頃でしょうか。

 まあ、私自身ほとんど外食しない性質なもので、今もそういう感じの飲食店が普通にあるのかどうか全然知らないのであれなのですが。

 ただ、コンビニでは季節を先取りしすぎるぐらいに発注可能になる(いわゆるホット麺との切り替え)ので、気温の高い日を選ぶでしょうが4月には棚に並ぶ店舗も有るかと。

 冷やし中華というと、私が思い出すのは好きな作家さんの短編漫画。

 主人公が不意に冷やし中華が食べたくなったんだけど、季節外れでどの店も既にやってない状態。

 食べられないとなると妙に執着してしまうというか……それは狂気にまで発展してついに人を殺してしまうという内容。

 うん、漫画の描かれた時代(1990年代)ならまだしも、今の時代ならそれほど苦労せずに自分で作れたかもしれない。

 もちろん、コンビニも、スーパーも、いわゆる季節商品の引きあげはかなり迅速なので、晩秋の季節となると麺と具はともかく、スープは自作せざるを得ないから同じ状況に陥るかもしれませんが。(笑)


 さてさて、実は私、飲食店で冷やし中華を食べたことがありません。

 その気になれば自分で作れるというのもあるのですが、ちょいと恥ずかしいことに、私はトマトが苦手なんですよ。(笑)

 飲食店の冷やし中華って、具にトマトが入ってることが多いようなイメージが。(独断と偏見)

 いやほら、人間の体は自分に必要なものがわかってるって言うじゃないですか。

 必要なものは美味しく感じる。

 そう、美味しく感じないものは必要じゃないんです。(笑)

 トマト好きな方、申し訳ありません。人は、理性と感情で生きているのです。


 などと、子供の言い訳はさておいて。(笑)

 子供の頃は母親作の物を食べるだけ……今思うと、母は自分でスープを作ってたのか。

 あの頃は今と違って焼きそば麺セットとか、冷やし中華セットみたいな商品はなかった……なかったよな?

 何やら記憶が怪しいというか、不安だ。

 私が大学生だった頃……焼きそばセットはあったけど、冷やし中華セットはなかったはず。

 大学を卒業して、会社辞めて、冷やし中華セットの商品を見て驚いた記憶があるから、時系列的には大きな間違いはないはず。

 うん、田舎だから流通してなかっただけじゃないかというツッコミは華麗にスルーの方向で。

 この頃は物珍しさもあって、冷やし中華セットを購入して時々作ってました。

 まあ、具はシンプルにきゅうりとカイワレ、たまごとカニカマぐらいの感じで。


 そして今。

 能動的に食べたいとは思いませんね。

 なぜかと言うと、コンビニで働いていたときに、嫌になるぐらい食べましたから。

 正直、なんでこんなもんが400円以上するんだか……みたいな感じに、毎年毎年シーズンが始まると色々と不満を抱えつつ購入して消費を繰り返してたら、そりゃ嫌にもなります。


 ……ちょっと嫌な話になります。(笑)

 コンビニで店長をやろうとすると、本部の研修を受けなければいけません。

 バイト研修もそうなのですが、研修でとにかくこれでもかというぐらいに強調されるのが『販売ロスをなくせ』ということ。

 つまり、客がやってきて商品棚を見て『あ、買いたいものがないや』とか『ほとんど商品残ってない』という状況は最悪ですよ、としつこいぐらいに繰り返されます。

 いつでも棚には商品を、在庫も十分に。

 なるほど、言ってることは確かに間違ってない。

 間違ってはいないのですが……コンビニの店舗と、本部の利益のあり方が違います。

 極端な話、コンビニの本部は店舗に商品を買わせることで利益を得ます。

 コンビニの店舗は、お客様に商品を買わせることで利益を得ますが、特に弁当などで顕著ですが、消費期限が切れた廃棄による損失が発生します。

 商品によって違いますが、お弁当だとだいたい原価率が65~70%ぐらいのことが多いです。

 店舗で400円で売ってるお弁当は、本部から260~280円ぐらいで仕入れてるわけですね。

 単純にこのお弁当1種類だけで考えると、10個仕入れたら7個以上販売しないと赤字になります。

 1個の廃棄で、2~3個分の販売利益がなくなってしまいます。

 基本、店舗の廃棄に対して本部は何ら責任を負いません。

 店舗で売れようが売れまいが、本部は店舗がどれだけ仕入れるかで利益を得ます。

 さて、本部の研修における『販売ロスをなくせ』のお題目のもとに、ある程度の廃棄は必要経費です。むしろ廃棄がないのは、仕入れの数が足りていません。得られたはずの利益を逃しているのです……と。

 私に言わせれば在庫神話です。

 確かに、間違いではありません。

 さて、コンビニのチェーンによって呼び名は違うのですが、各店舗を担当する本部の社員……ひとりあたり10店舗ぐらい……ストアカウンセラーとかストアヴァイザーとか呼ばれる、月間目標とか、売れ筋になるだろう新商品とか経営に対する相談役みたいな役目ですね。

 まあ、本部としては店舗の仕入れを増やしたい。

 店舗としては、適切な仕入れをしたい。

 当然、この本部社員には上からの指示というか、ノルマが与えられているわけで。


 ……私が働いたことのあるコンビニは3店舗。

 その内の一つにおいて、この本部社員が最悪でした。

 お弁当(パスタや冷し麺も含む)などの発注をするのが、私と店長のみ。

 私は深夜勤務、店長も昼から深夜にかけての勤務。

 この発注には締切時間があって、それまでに発注データを送らないとダメなんですが……この本部社員がですね、私と店長が帰って店に居ない時間、発注の締切直前に店に電話をかけて。


『今日、最高気温が30度を越える予報になってますから、冷やし麺の発注数を増やしたほうが良いと思うんですよ。店長か、高塔さんいます?あ、いないんですか、じゃあ、発注の修正お願いします。時間がないんで急いでくださいね』


 などと、アルバイトに指示を出し、勝手に発注数を変更してしまうんです。

 当然、冷やし麺が売れたら弁当の販売数は減るというか……基本的に毎日の客数はある程度決まっていて、弁当、パスタ、冷やし麺の総数で発注数を考えねばいけません。

 重ねて言いますが、本部としては仕入れの数が増えれば利益が増えます。

 冷やし麺の発注数を増やしても、パスタや弁当の発注数を減らしたりはしません。

 わざわざ締め切り間際に電話をかけてきて、アルバイトが店長や私に相談する余裕を与えません。

 当然、売れ残っても、この社員は何の責任もとりません。

 店舗の廃棄が増えて利益が減少しても、本部は売り上げ増です。

 もちろん、運良く売れてしまう時もありますが……店長なり私が、過去のデータやら売上予想やらで悩んだ数字とか基本的に完全無視です。

 そういうことが続いて、本部社員が電話かけてきても発注はいじらないようにと指示を出したんです。

 そうしたら、本部で勝手に発注数を変更しやがったんです、このクソ社員。(笑)

 しかも無断で。

 店長が私に、『あれ、高塔くん、発注いじった?』とか聞くことが続いて、おかしいなと思って発注画面を写真で撮ったりして……いやあ、大騒ぎ大騒ぎ。

 裁判沙汰にはならなかったけどね。(笑)


 この社員が最悪なだけで、ほかの社員はどうかというと、基本的に最悪ではないという程度の人が多いです。

 まあ、今になって思えばあのクソ社員も結局は上からノルマを押し付けられた被害者なんでしょうけどね……コンビニチェーンの増収は、店舗数の増大と、搾取によって成り立っているんだろうなあ、と。

 店舗の利益と、本部の利益は完全に一致はしませんし、在庫を抱えましょう、販売ロスを無くしましょうという呪文は、仕入れを増やすためのある種の洗脳としか私には思えません。


 ……と、いうわけで。

 大して美味しくもない(私主観)冷やし麺の廃棄を、高いお金を出して(私主観)、食べなきゃいけなかったわけですね。

 まあ、冷やし麺に限った話ではありませんけど。(笑)

 万引き率の高いコンビニコスメというか化粧品を勝手に発注されて、棚の整頓のために店長と私が買い取らざるを得なかったり……正直、本部からの協力者じゃなく敵でした。

 最近はいろいろ裁判沙汰になったりしたせいで、本部社員もあまりゴリ押しはしなくなったらしいですが基本的に本質は同じでしょう。


 いやあ、冷やし中華の季節ですか……ははは。

 


焼きそば用の中華麺を、重曹ブチ込んだお湯で茹でるとちょいともちもちして生麺っぽくなります。(インスタントラーメンでも)

うん、手間暇と光熱費を除いて考えると、100円かからない……。

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