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8話:高校野球の監督は過酷

ギリギリもう一話。

 高校野球の部員に休みはない。

 私が現役だった頃とは状況が変化しているかもしれないので、昔話と思っていただければありがたい。

 まあ、私のいた高校は部員数が少ないせいもあってか、練習は夜の8時過ぎには終了していたのでマシなほうだろう。

 もちろん休日は、正月の3日だけだ。

 テスト休みもない。


 私の知る限り一番練習時間が長かったのはB校で、ナイター設備の整った専用グラウンドを使い、大体22時半までやっていた。

 ただ後片付け、グラウンド整備が約1時間かかるため、下級生が家に帰りつく頃には日付が変わるのが珍しくなかったようである。

 そして、朝練は7時開始の6時半集合だ。

 彼らがいつ寝ているかというと、当然授業中である。

 ただ、彼らのこの練習量を支えるのは環境によるところが大きい。

 グラウンドの周りにほとんど民家がなく、かつ協力的なため苦情が来ないのだ。


 例えばT校。

 元々周囲に民家はほとんどなかったのに、年月とともに住宅地が形成されて夜の8時を過ぎて声を出したりしていると苦情が来るのだという。

 それまで大声で声を掛け合っていたのに、夜の8時になった瞬間、みんな一斉に黙り込む姿はある意味異様である。

 つーか後から住宅地ができたのに、苦情を言うのはどうかと私は思うが。


 数年前、甲子園常連校の練習時間という記事が雑誌に掲載され、某校の指導者が『長くやれば良いってものではありません。ウチは夜の8時には練習を切りあげます』などと語っていた。 

 だが私は知っている。

 この学校、野球部員は午後の授業に出ない。

 昼休みの後、練習が始まるのだ……『長くやれば良いってものではありません。ウチは夜の8時には練習を切りあげます』……おい、そこに3時間足せよ。


 野球の練習が長くなりがちなのは、単位時間あたりのカロリー消費量がほかのスポーツに比べて少ないせいもあるだろう。

 柔道の練習を、野球と同じ時間やったら正直死ぬと思う。

 まあ野球の場合、練習よりも試合のほうが肉体的疲労はかなり少ないが。


 何やら野球部の苦労話のようになってしまったが、ここで忘れてはいけないのが監督である。

 練習時間中、基本監督はそこにいるのである。

 専門の雇われ監督もいるが、基本は学校の教師である。

 教師としての仕事をこなしつつ、監督として……


 あ、これって究極のブラック…


 野球に力を入れている学校は、教師としての仕事が少なくなるように便宜を図ってくれるようだが……これは死ねると思う。

 ついでに言うと、部員もそうだが監督はユニフォームも買わなきゃいけない。

 遠征の費用だってかかる。

 そして、部活の顧問手当は雀の涙だ。

 過酷な労働条件と、自腹をきっての……なんだろう涙が止まりません。


 まあ、部員のユニフォームを一括購入する際に、スポーツ用品店からリベートとして現物支給されることもあるかもしれないが、ここでは書かない。

 十数年前、世間を騒がせたプロ野球の裏金疑惑なんかも……書かないけど、私らの世代の人間は、それが記事になったことに驚いたぐらいで。


 とまあ、野球部の監督に限らず、部活の顧問になった教師は、部員よりもはるかに忙しいはずである。

 近年になってようやく裁判沙汰というか、問題として取り上げられるようになったようだが、むしろ遅すぎたのではないかと。


 余談ですが、某学校の某部活では朝練が5時から始まります。

 電車が動いてないので、部員は早朝に自転車を走らせて警察に補導されるのがデフォルトだそうな。


 

 ああぁ、前話の予約時間ずれてる…。

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