73話:なるほど、これがワンタン麺。
カレーとラーメン。
日本人で、両方嫌いという人はいません。
などと、力強く知人に断言されたことがあるのですが、まあ、『好き』じゃなくて『嫌いじゃない』でいうなら多分間違ってないんだろうなあ、と。
……うん、前振り間違えた。(笑)
私は、カレーもラーメンも大好物とまではいきませんが、好きな食べ物に入ります。
好きではあるのですが、振り返ってみると外食として食べたことはあんまりないなあ、と。
ラーメンは、専門店みたいなとこは知人に連れて行かれたことが確か高校の時と社会人の時に1回ずつの2回……それ以外は、中華のお店でラーメンを頼んだという感じ。
よし、ラーメンを食べに行こう……みたいな感じの経験はないんですよ。
何やら自分の食生活の貧しさを露呈するようであれですが、『ラーメン:カップ麺か袋ラーメン』という感じなのです。
ごくごくたまに、スーパーで生麺買って、スープをブレンドしたりして楽しむのが精一杯。
そして、カレーに至ってはさらにひどく……大学の時に『辛いもの苦手』と言った私を、知人がカレー専門店へと拉致って5倍カレーとかいう劇物を……南無。
専門店以外でカレーを食べたこと……はて、競馬場で食べたような気がする……程度。
カレーは、レトルトか、自分で作るもの……で、完結ですね。
そんな私ですが、数年前……ふらりと入った食堂で『そういや、ワンタン麺って食べたことなかったなあ』などと、注文してみたのです。
さて、やってきましたワンタン麺。
え、ワンタン……麺?
数秒ほど思考停止したのですが、昔読んだ料理漫画を思い出しました。
日本においては、小麦、そば、米などを粉にして水を加えて……要するに、あの細く長い形状そのものを称して麺と呼ぶのに対し、中国では小麦を原料にして練り上げた食品を麺と呼ぶ。
つまり、中国における麺の定義では蕎麦は麺ではないし、日本では間違いなく麺とは呼ばないシェルマカロニみたいなものは、中国では麺と称する。
な、なるほど……ワンタンは、麺なんだ。
ワンタン麺は、ワンタンの入ったラーメンではなくて、ワンタンを麺とみなしたスープだったんだ。
私は、またひとつ賢くなったと思いながら、ラーメン丼にワンタンが3つ入った、もやしとネギ入りスープを飲み干し店を後にしたのでした。
そして後日、知人に『いやあ、恥ずかしながらこの齢になるまで知らんかったわ』などと話してみたところ……。
それ、多分……店の人が麺を入れ忘れただけと違うか?
ワンタンの入ったスープなら、ワンタンスープって言うだろ?
わざわざワンタン麺っていうからには、ワンタン以外の麺が入ってるべきでは?
うん、私のライフ0だから、そのへんで。
……無知は恥ではなく罪なのです。
でもね、世の中知らないままの方が良かったこともあると思うの。
……実際、ワンタン麺には麺が入ってるのが正しいのか、入ってないのが正しいのか?
どうなんでしょう?




