57話:なるほど、そんなに高校野球の監督の過酷さが知りたいですか?
あまり知られてない部分を、さらっと表面的に。
東方見聞録じゃないけど、この手のお話は『半分』も書けやしません。(笑)
なんか、アクセスの解析を見てたらなんとなく。
そこだけを見て去っていく方が多いみたいなので、多分望んだ内容ではなかったのかなあ、と。
えーと、ここ数年でかなり疎遠な関係になりましたが、高校野球の監督をやってる知人が複数人います。
甲子園に出場したことがある者もいるし、地区のベスト16も難しい者もいるし……地域も地域で、私の出身地だったり、そうじゃない者もいてある意味ばらばらです。
もちろん、学校によって状況も待遇も違うので一概には説明できません。
なので、端的に。
ものすごい説得力で。
全員、離婚経験者です。(あくまでも私の知人に限る)
まあ、奥さんに構ってる時間のない職業なのですよ。(笑)
もちろん、それだけが離婚の原因だなんて短絡的なことは言いませんが……正直、かなり理解のある女性じゃないと厳しいと思います。
基本、学校教師ですからね、収入もそれに準ずるというか……さすがに、職業監督の知人はいませんが、また聞きレベルで知識だけはあるんですが……ごく一部を除き、労働時間に見合った収入を得ているわけではないとだけ。
……やばい話は書きません。(笑)
まあ多分、読み手の希望が自分の知らないことを知りたいという知識欲にあるとすれば、世間一般にはあまり知られていない高校野球の監督のお仕事なんかを説明するべきでしょうか。
万年1、2回戦負けのチームならばさておき、それなりの強豪校のチームの監督となると否応なしに巻き込まれてしまうというか、『人と会う』ことが重要な仕事になってきます。
もちろん、私学の甲子園常連校なんかは、後援会および、野球部のスタッフ(技術コーチ・医療マネージャー・スカウト・対外庶務などなど)がきちんとしていて、野球部の監督は基本的に監督だけに専念できるシステムになってます。
しかし、そんな恵まれた学校は全体としては少数派(甲子園出場校としては多数派)なわけで。
例えば選手のスカウト。
昨今しばしば使われる『野球傭兵』やら『〇阪第〇代表』とかの、雲の上レベルの選手は基本的にボーイズリーグの出身です。
昔は中学軟式野球の県の優秀選手とかそういうあれだったのですが、現在において、中学軟式野球出身はちょおっと肩身が狭いです。
むろん、普通の高校なら大手を振って……なんですけどね。
で、いわゆる過酷な高校野球監督は、このレベルの選手を獲得するために動きます。
積極的に自分から動くときもあれば、『監督、〇〇中の選手やけど、面倒見てもらえませんか?』などと、後援会の有力者やら地元の名士やら、下手をすると大きな声では言えませんが政治家なんかに頼まれたりします。
これは当然、選手の親から誰かに相談し、その誰かから各有力者へ……みたいなコネのつながりでやってくる話です。
これを下手に断ると、有力者の顔を潰したという話になって来年以降の選手のスカウトに悪影響が出たりします。
結局、これらの繰り返しでいわゆる人脈のパイプができるのですが、出来た人脈は維持しなければいけなくて、そのためには色々と手間がかかるわけですね。
正直、長期的なチーム作りを視野に入れると地方自治の政治家のような活動が求められます。
それに加えて、野球部の練習を見て、教師としての仕事をこなして……。
奥さんがプッツンするわけですね。(笑)
南無……。
物足りないかもしれませんが、ディープな部分は書くのに触りがあるのです。
ちなみに、離婚の件に関しては、結婚時にすでに監督だった場合、結婚時はまだコーチとか、野球部に関わっていたけど監督じゃなかった場合で女性の理解度が変化する感じ。
監督として忙しすぎると、地元の湯力者から『良い娘さんがいるんだけど』みたいな感じに、なし崩し的お見合いに突入して……。
うん、結婚生活に必要なものはお互いの理解だと思われる。




