表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
171/200

171話:全身麻酔の思い出。

 麻酔は、わりと経験した人間が多いと思う。

 うん、歯医者とか歯医者とか歯医者とか。(笑)

 でも、全身麻酔を経験した人はそれほど多くないようだ。

 麻酔のリスクというものが存在するため、できる限り部分麻酔で済ませるというのが今の流れだろう。

 さて、私は全身麻酔の経験がある。

 例によって、大学時代の、私の野球生命にトドメを刺してくれたあれだ。

 まあ、既に瀕死状態だったじゃないかと言われたらそれまでなのだが……まあ、手術することになった。

 私は、麻酔をかけられて、少しずつ意識が朦朧となって……そういうイメージを持っていた。

 だが実際は。


 電化製品のスイッチのように、いきなり意識が落ちます。(笑)


 いや、医者の語りかけとか、看護師さんの動きとかくっきり意識できてる状態が、いきなりブツっと。

 で、『終わったよ』などと、医者が私の頬をペシペシ叩いて起こしてくれるのだ。

 これがものすごい不愉快だった。

 ものすごい深い眠りから、なかなか目が覚めないというか……意識は戻っても、身体が動かない。

 夜の病室で、目は覚めているけど身体が動かず、倦怠感と、腰の痛みだけが友達状態。

 何かあったらナースコールをって、手が動かないから押せませんがな。

 というか、2時間の予定だった手術がなんで5時間もかかったし。(笑)

 執刀医いわく『君の身体、ものすごく鍛えてあるねえ』だとさ。

 筋肉の層が分厚くて、予想以上に手こずったとかなんとか。


 ちなみに手術の前に、お腹の中をきれいにします。(控えめな表現)

 看護師さんの手によって……特に新しい扉が開くことはありませんでした。


 さて、動かなかった身体も、翌日にはなんとか動けるように。

 しかし、この下半身の違和感はなんだろう?

 と、いうかトイレに行きたいとか全く思わないのはどうして?

 まあ、カテーテル突っ込まれていたからです。

 尿道にきゅっと。

 抜けたりしないように、中が膨らんでて。

 うん、わかってるね。

 突っ込まれたものは抜かなきゃならない。


 医者とか看護師さんって、『ちょっとチクッとします』とか『少し痛みがあるかもしれません』などと、マイルドな言い方をすることが多いじゃないですか。

 それを踏まえたうえで、カテーテルを抜く時、看護師さんが満面の笑みを浮かべて(私にはそう見えた)こう言いました。


 ものすごく痛いですから覚悟を決めてくださいね。



 ……人間、本当に痛いと悲鳴は出ません。

あの看護師さんはSだと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ