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141話:ジャガイモ栽培(小学校)

 小学校の何年生の時だったかはもう覚えていない。

 とにかく、『理科』でデンプンのヨウ素反応を学ぶ学年だったと思う。

 生徒数が少ないからできる強みと思うのだが、私の小学校では各学年ごとに花壇が割り当てられていて、学校の授業に絡んだ植物の生育なんかを行う。

 確か、1年生の時はチューリップの球根を植えた。

 まあ、正確に言うと前の年に植えられたものを、新しく入学してきた私たちが、花壇で眺める感じ。

 で、花が枯れたら球根をを掘り出して……秋になったら、次の年の新入生のために植える、と。

 だから、チューリップの花が咲くと、2年生が眺めに来たりします。

 本来、これで上下間交流を図る狙いだったのかもしれませんが、基本的に小学校の生徒は全員顔見知りだったりする。

 まあ、育てるといっても、せいぜい私たちは眺めたり水をやったりするぐらいで、本当にお世話をしているのは教師と、用務員の方でしたが。

 ちなみに、朝顔は花壇じゃなくて、植木鉢で育てます。


 と、言うわけでじゃがいもである。

 家の畑でもじゃがいもを育てることがあったから、私個人としては微妙に季節はずれの育て方なんじゃないのかなあと思っていたが、実際そうなんだろうと思う。

 後で聞いた話だが、気温が高すぎるとイモの形成が止まってしまうのだとか。

 だから春に植えて7月頃収穫とか、温暖な地域だと秋植えもできて、年に二回の収穫も可能らしい。

 6月の中旬あたりから『新じゃが』が出回り始めることを考えると、3~4月植えの6月収穫ってところがメジャーな時期でしょうか。

 さて、育てるといっても私たち生徒がやることは、種芋を植えて、収穫して、収穫した芋で、デンプンのヨウ素反応を行うだけのこと。

 基本、芋さえできて、枯れなければいいということなのか、肥料とかは……やってないと思う。

 それと、チューリップの件で1年生の花壇は毎年固定なのだが……多少うろ覚えですが、3~6年の花壇は毎年場所が変更されていた。

 当時は謎だったのだが、連作障害とかそのあたりのことを考慮してのことだったのだろう。

 どの学年で何を栽培するってのがある意味決まってましたからね。

 じゃがいものウイルス病とか、連作障害はシャレにならないみたいですし。

 なんというか、思い出の小学校が消滅してしまったというセンチメンタルな部分も多分にあるのでしょうが、こうして思い出しながら文章に綴っていると恵まれた教育現場だったんだなあとしみじみ思います。


 まあ、そういうわけでジャガイモ収穫。

 家の畑だと肥料とか使いますし、それでも農家に比べたらあれなのですが……まあ、学校の花壇では正直に言ってしまえば貧弱な収穫なんですよ。

 クラスメイトは、無邪気に喜んでるのが半分、残りの半分は私と同じように『なんだこれ?』と首をかしげている状態でした。

 こんなのジャガイモじゃないと、ショックを受けていたのは家が農家のS君とK君だったか。(笑)

 歳を取って、『ジャガイモすごい、マジすごい』『欧州の人口を支えたカロリー源』『痩せた土地でも収穫できる奇跡の食材』などの話を聞くたびに……こう、私の中では何とも言えない違和感が。

 十分な収穫を得ようと思ったら当然肥料が必要ですし、痩せた土地でも栽培は可能かもしれませんが、収穫も相応の貧弱なものになるのを実際に子供の頃に経験したので。

 そりゃ、家の畑のジャガイモは、何も知らなければヒャッハーな感じでしたが、近所の農家の専門家というより、空いた場所の片手間栽培ってレベルでも格の違いを知るレベルでしたから。

 でもまあ、痩せた土地でも、貧弱ながら収穫が見込めるってのは重要といえば重要なのか……そんな感じに私の中では落ち着きました。

 ええ、異世界モノの『ジャガイモ万能論』にちょっと引っ掛かりを覚えたりもします。

 まあ、異世界だから問題ないよね。(笑)


 その辺は置いといて、農家の育てるジャガイモの収穫を手伝う(手伝いという名の邪魔)と、思わず笑いが出るほど楽しいです。

 小学校の収穫がコロコロだったとすると、ゴロゴロごろりんで、次から次へと出てくるわ……まあ、専門家の畑だと機械で収穫して、取残しの小芋を、子供たちが掘り出してく感じですから、話は別なんでしょうけど。


 そういえば、この前『いももち?』とかいう食べ物というか、ジャガイモを使った料理を教えてもらいました。

 機会があれば、試してみたいと思います。

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