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無窮重阻  作者: 核动力战列舰
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0340 地網

 五級無阻超能の基準は、同時に千立方メートル以上の体積の無阻場を維持できることである。


 姬流(キ・リュウ)に出会った時、盧安(ルー・アン)は自分の無阻超能をテストーーし、総量は約三千立方メートルだった。今は、配置した超能構造が多すぎるため、回収するとそれまでの超能構造構築の努力が無駄になるので、盧安(ルー・アン)は自分で正確に測定できないが、元一(ユエン・イー)が正確な数字を教えてくれた。九千立方メートル。


 盧安(ルー・アン)が現在展開している超能構造の中で、最も大きなものは浮空戦艦の航法用の天網である。


 天網は導力の脈絡によって構成された座標ネットワークであり、しかも導力の脈絡にある機械波によって情報を伝達することができる。予行演習においては八分の前もっての対応時間があれば確かに実用的価値があるが、現状では天網を介した情報伝達は依然として非常に不便である。天網の多くは五百メートルの高空にあり、現実の盧安(ルー・アン)は地上におり、予行演習中であっても盧安(ルー・アン)はほとんど地上で行動している。天網を通じて情報を伝えようとすれば、地上から空中へ飛ばなければならず、これが予行演習の効率を著しく低下させている。


 そのため、天網以外にも、必ず地網を構築しなければならない。


 地網を通じて情報を送受信すれば、非常に便利になる。予行演習では、もし盧安(ルー・アン)が情報を読み取りたい場合、ポケットから釘を取り出して無阻膜で包み、街の自動車から動力を導き、釘を地下数十メートルまで貫通させれば、地網に接続できる。そして天網全体は都市の各ランドマーク建築の最高点を基盤としており、天網はそれを介して地網と接続できる。これにより、盧安(ルー・アン)は地上にいながら鼻腔と口腔内の気泡コンピュータを通じて震波情報を解読し、天網に沿って巡航する飛行体の状況を把握できるのだ。


 情報の伝達に加え、盧安(ルー・アン)はある程度の物質輸送能力も必要だと考えていた。


 自身の身体を運べる地網は工事量が大きすぎる可能性があり、しかも発見されやすい。しかし、缶ジュースほどの大きさの物を目標地点まで運ぶことができれば、比較的適している。


 そのため、盧安(ルー・アン)は都市全体に何千もの簡易飛行器集積所を設置するというインフラ計画に加え、新たな計画も追加した。後者は三つの部分に分かれる。配管とガイドレール、そして都市各所への弾薬貯蔵所の設置だ。


 配管は主配管と副配管の二種類に分けられる。主配管の直径は一ミリメートル、副配管は〇・五ミリメートル。これらの配管は微粉炭と金属粉末の輸送に使用され、必要に応じてその他の粉末や流体の輸送にも用いられる。


 主配管は通常、四百の弾薬貯蔵所への接続に用いられるが、貯蔵所もまた主貯蔵所と副貯蔵所の二種類に分けられる。各貯蔵所はすべて地表から四十メートル以上地下に設置され、内部は多数の小空洞からなる空洞群で構成される。空洞の内壁は無抵抗膜で覆われ、無抵抗泡を形成する。これは主に内部に貯蔵される物質の保存を助けるためであり、次いで地層と貯蔵所の構造強度を高める効果もある。


 規模から見ると、主貯蔵点の空洞群の総体積は8立方メートルであるのに対し、副貯蔵点の空洞群の規模ははるかに小さい。分布密度から見ると、主貯蔵点は平均して700メートルごとに1つあり、各主貯蔵点の周囲には16から27の副貯蔵点が不規則に配置されている。この貯蔵点の密度に従えば、基本的に100メートルおきに、足元40メートル余りの場所に一つの弾薬貯蔵点が存在することになる。


 一方、副パイプは通常、主貯蔵点と副貯蔵点を地表に接続するために使用される。一つの給水塔に複数の蛇口をつけられるように、任意の一つの貯蔵点には地表へと伸びる複数のパイプが必要だ。盧安(ルー・アン)の理想的な状態では、どの方向に20メートル進んでも、壁面の高さ3メートルの場所に、ストーーローほどの大きさの小さな穴があり、そこから望みの粉末を噴出させることができるようになっている。


 盧安(ルー・アン)の計画では、総延長四百二十キロメートルの主管線を長期維持するために、四十二立方メートルの超能場を占有する必要がある。さらに空洞壁を覆う無阻膜を加えると、合計で約五百立方メートルを占有することになる。


 主副貯蔵点から地表までのパイプライン部分については、数が多すぎて長さも長すぎるため、盧安(ルー・アン)は超能場を設置して日々維持することはしない。常に維持していると、盧安(ルー・アン)の超能総量では足りなくなるからだ。地下に貯蔵した弾薬を使いたい場合、使いたい副パイプラインに一時的に無阻膜を敷設すれば、その後は粉末が大規模に噴出できる。現実の盧安(ルー・アン)は手を上げる必要すらなく、予演で見た自分の姿に従って、数キロメートル先、さらには十キロメートル先の地下に貯蔵された粉末を地表に流れ出させることができる。


 ガイドレール計画は、食べ物、軟膏、望遠鏡といった、場所は取らないが持ち歩くには不便で、家に取りに戻るには遠すぎる小さなものを運ぶためのものです。これらの品々は無抵抗膜で包まれていて、既存のガイドレール上を移動するだけで、ごくわずかなエネルギーで都市の各所へ運ばれます。


 粉末の輸送も小物の輸送も不測の事態に備えたものだが、後者の輸送について、盧安(ルー・アン)は日常生活の利便性を重視している。盧安(ルー・アン)のある感情状態の言葉を借りれば、「粉末を運ぶためのパイプラインを地下に掘るなら、一部のパイプラインを少し大きく掘って、缶ジュース一本くらい通せるようにしない理由があるか?」ということだ。


 このようなアルミ缶の断面サイズの出口の偽装は既製品が存在する。そして盧安(ルー・アン)がいる都市、いや、どの都市の建物にも排水管は設置されている。したがって、盧安(ルー・アン)は雨水管が掛かっている壁の根元から6メートルの高さの場所に、拳大の穴を地網誘導路の出口として開け、それを雨水管に接続すれば、運ばれてきた小物は雨水管に落ち、雨水管の排出口へと落ち、この雨水管で隠された穴から出てくる。そうすれば盧安(ルー・アン)は目立たずに腰をかがめて雨水管の排出口から品物を受け取ることができる。


 誘導路の出口を壁際ではなく6メートルの高さに開ける理由は、悪戯好きな者たちが水を流し込んだり、ゴミや死んだネズミなどの汚物を投げ込んだりするのを防ぐためだ。そして雨水管で誘導路の出口を覆い隠すのは、品物を受け取る際に人目を忍ぶためである。


 防水紙で作った容器は、性能が金属製の容器に及ばないのは明らかなので、盧安(ルー・アン)は地下物流専用の防水防湿容器をわざわざ作る必要がなくなった。そして盧安(ルー・アン)が地網のレール部分を建設する際に、缶ジュースの直径を地下輸送パイプの直径として考えたのは、缶ジュースが最も入手しやすい金属容器だからだ。


 いわゆる工業規格とは、実は既存の基盤を考慮したものだ。アメリカのロケットエンジンの直径を設計する際には、鉄道の線路幅を考慮し、鉄道の線路幅はローマ街道の規格を継承している。同じように、缶ジュースの直径が、この地下工事の規格を決定づけている。


 現実では、盧安(ルー・アン)は自転車に乗り、時々降りて、ノートに記録したレストーーランに何か美味しいものがないか見ている。しかし予演では、それぞれの自分が街の至る所で活躍し、無阻超能を使って地下の地質状況を探り、情報を現実にフィードバックしている。現実の盧安(ルー・アン)は普通の人と同じように見えるが、実際には地下で何百もの無阻膜で包まれたガラスドリルを制御して施工している。


 ある予演の感情態が、自分がやっていることは違法建築だと愚痴る。確かに、盧安(ルー・アン)の現在の行いは違法であり、規則を厳守する盧安(ルー・アン)は確かに常人より恥じやすいが、盧安(ルー・アン)には決して教条主義はない。盧安(ルー・アン)のすべての予演は恥じることなく、むしろ情熱的にこの街の地下や壁際に次々とパイプを粉砕して作り出している。


 確かに、もしこの社会に全員の規則違反を完全になくす力があれば、盧安(ルー・アン)は自然に規則を守るだろう。規則が完全かつ徹底的に実施されることは、自分にとって有利だからだ。しかし現実は、規則は完全には実施されず、街の至る所で治安が極めて悪い。であるならば、盧安(ルー・アン)は当然、この社会に適応した新たな行動基準を自ら定める。


 現実には、盧安(ルー・アン)は街中のすべての飲食店を回り、パックパックには様々な料理の持ち帰り用容器をいっぱいに詰めている。これらは今日と明日の三食分だ。そして地下では、工事で掘り出したすべての砕石や屑を徹底的に粉砕し、絶えず下水道へと流し続けている。


「都市下水道の汚水に含まれる砂の量についての研究」のようなものがあれば、盧安(ルー・アン)が建設を進めている痕跡を見つけることができるだろう。しかし、下水道作業員が余計なことをしてまでそんな研究をするはずもなく、龍部(リュウブ)、玄鳥部《シュエン・ニアオ・ブー》、虎部(フー・ブー)も下水道の水質を監視するために人を派遣するはずがない。これらの部署は、たとえ使っても使い切れないほど予算があったとしても、ここに異常があるとは思いつかないだろうし、ましてや盧安(ルー・アン)が超能力交流大会に出場せず、街中でこんな一見荒唐無稽なことをするために動いているとは思いもよらないだろう。


 荒唐無稽かどうかはともかく、大量の予行演習によって地網の建設が急速に進む中で、盧安(ルー・アン)は地網の建設が正しく、状況に適していたことに気づいた。


 このパイプライン輸送は、盧安(ルー・アン)の行動にさらなる条件を作り出した。例えば、盧安(ルー・アン)が予行演習で飛行し、都市のある地点の測量を行いたい場合、自宅にあるレーザーポインターを事前に地網レールを通じて目標地点に送り届けることで、測量をより精密に行うことができるようになった。


 盧安(ルー・アン)が普段維持している大量の予演の中で、ある盧安(ルー・アン)は天空武装を整備し、ある盧安(ルー・アン)は天網と地網を整備し、ある盧安(ルー・アン)は測量を行い、今では相当な割合がインフラ整備に当てられている。そして地網が形を成し始めると、それぞれの予演における盧安(ルー・アン)が各々の役割を果たす際、周囲の情報ネットワークと物質輸送ネットワークが対応する資料や道具を適時に届けることができる。


 ある意味で、盧安(ルー・アン)の能力は道具の正確な活用によって大きくなった。これは産業革命のようなもので、人類の生産力がより強くなったのは、誰もが身体をより強くするために修練を始めたからではなく、手にしたより適切な道具のおかげである。従って、常に自分が望む道具を手にしていれば、盧安(ルー・アン)は予演においてより効率的に物事を行えるようになる。


 しかし、この体系を維持するために、盧安(ルー・アン)は自分にさらに多くのことをする必要があると気づいた。


 もし各シミュレーション内の自分が目的地に着いてから資料を調べ、必要な道具を確定するならば、大変な時間の無駄になる。9分間という単一シミュレーションの時間をより価値あるものにするために、盧安(ルー・アン)はプログラムを正確に調整し、各シミュレーションでの自分の行動を管理する必要がある。


 一つのシミュレーションで少し時間を無駄にしても大したことはないが、盧安(ルー・アン)には常に数千ものシミュレーションがある。各シミュレーションで時間を少し節約すれば、盧安(ルー・アン)の効率に非常に大きな向上をもたらす。


 インフラ整備を進める一方で、盧安(ルー・アン)は自身のバブル集積コンピューターの建設を強化しており、同時にアルゴリズムの作成を行い、各シミュレーションで行うこと、必要な道具、対応する時間をすべて入力し、バブルコンピューターに並べ替え作業を行わせている。


 以前であれば、盧安(ルー・アン)はこれほど巨大で複雑な自分をどう統治するのか想像もできなかった。しかし、盧安(ルー・アン)は自分自身の戦争を経験し、初代(ショダイ)の穿越システムが用意した養蠱の環境を経験した。そして今、盧安(ルー・アン)は絶えず遡及から過去の恐怖を体験し、高次元の記憶が常に瀕死のあがきの末に失敗した感覚を思い出させる。盧安(ルー・アン)は、今これらを行って自分を統治することがごく自然に感じられるのだ。


 自分の階位の上昇を知らない盧安(ルー・アン)は、この時、最新の「就業率」と天網地網の構築効率を感じながら、ある情緒態の自己が疑問を呈する。「私は変わったのか?」


 しかし、この情緒態の一瞬の疑念は、ただ現在の自分が以前と比べて変化したことへの感慨にすぎない。大量の予演はより遠大な目標に目を向けている。


 人類は衣食住が満たされると、いつもトーテムのようなものを建てて、自分がこの世界でいかに特別であるかを誇示したくなるものだ。盧安(ルー・アン)にも今、同じ衝動が湧き起こり、そして盧安(ルー・アン)にはその衝動を抑える理由がなかった。

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