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神様修行の旅  作者: バーチ君
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アニム王国に到着!

 僕達は、中央大陸と北大陸の真ん中にある小島で人攫い達を殲滅した。子ども達を連れて船に戻り、栄養の足りていない子ども達のために食事の準備をすることになった。獣人族の子ども達はミーアと同じ猫耳族の子どもが2人と犬耳族の子どもが2人だった。



「どう?この料理美味しいでしょ?」


「うん。美味しい!こんなの食べたことない!」


「私も!」


「あ~あ、これお母さんにも食べさせてあげたいな~。」



 よほどお腹がすいていたのだろう。ハンブルグを一人3個ずつ食べた。オークギングのステーキもあっという間になくなった。



「この子達、よほどお腹がすいていたんですね。シン様。」


「そうだね。なんか僕が子どもの頃も同じだったかもしれないな。いつもお腹を空かしてた気がするよ。」


「そうですね。シン様もよく食べてましたからね。」


「そういうギンだって僕の2倍は食べてたよ。」


ハッハッハッ



 船の操縦は誰もしたことがないが、魔法で何とか動かすようにした。この小島は中央大陸と北大陸の中間地点にあるらしい。1日もあれば北大陸には着くはずだ。その日は女子4人が子ども達と一緒に寝ることにした。子ども達は不安から解消されたのか、ぐっすり寝れたようだ。


 翌朝、前方に島のようなものが見えた。恐らく北大陸だろう。



「シン様。到着したようです。」


「まず、子ども達を家に帰そうか。」


「はい。」



 僕達は子ども達を連れて船を降りた。ここは獣人族の国、アニム王国の港町ジャカルだそうだ。街を見渡すと様々な獣人族達がいる。人族も結構いることに驚いた。



「ミーア。あの人族達は何しに来てるんだ?」


「彼らは中央大陸の商品をここで販売するにゃ。帰るときにこの北大陸の特産品を仕入れていくにゃ。」


「なるほど、貿易商ってことだね?」


「そういうことにゃ。」


「シン!子ども達がお腹をすかしてるみたいだけど、何か食べない?」


「マギー!あなたがお腹すいてるんでしょ!」


「まあまあ、ギン。いいじゃないか。僕もお腹がすいてるし。」



 すると、メアリーが心配そうに言った。



「シン君。この国のお金持ってるの?」



 メアリーに言われて気づいた。僕はこの国のお金を持っていないのだ。するとミーアが教えてくれた。



「シン。大丈夫にゃ。この港町はアルベル王国のお金も使えるにゃ。」


「そうなんだ~。良かったよ。僕、この国のお金持ってないからさ。」


「でも、使えるのはこの街だけにゃ。」


「困ったな~。これからこの子達を家まで送っていくのに、お金がないと宿にも泊まれないよ。」



 すると、子ども達の一人が前に出て教えてくれた。



「お兄ちゃん。ギルドに行けば換金してくれるよ。」


「本当かい?」


「うん。」



 僕達は街の食堂で腹ごしらえした後、冒険者ギルドに行くことにした。近くにいた人にギルドの場所を聞きながら向かった。ギルドの中は酒の匂いが充満していた。なんか人族も獣人族も冒険者は酒が好きなようだ。受付に行くと兎耳族の女性がいた。



「あら、いらっしゃい。何か用?」


「はい。換金してほしいんですけど。」


「いいわよ。」



 この国の物価がわからないので白金貨10枚を出した。すると、兎耳族の女性が驚いて言ってきた。



「こんな大金、換金できないわよ。」


「すみません。この国の物価がわからなかいので。」


「そうね~。アルベル王国の10分の1ぐらいかな~。」



 そうなると、通常アルベル王国では宿屋は1泊2食付きで銀貨5枚が普通だから、この国では大銅貨5枚程度ということになる。



「そんなに物価が安いんですか?」


「そうね。ほとんどが自給自足できるからね。お金を使うことがほとんどないのよ。」



 そこで、僕は白金貨2枚だけ換金してもらうことにした。



「それで、その子ども達はどうしたの?」



 僕は事情を説明し始めた。



「そうなのね。あなた達がこの子達を助けてくれたのね。国を代表してお礼を言うわ。ありがとうね。この国では時々子ども達がいなくなって、みんな神隠しにあったって諦めていたのよ。神隠しじゃなくて誘拐されていたのね~。」



 マギーが前に出て言った。



「もう大丈夫よ!私達が誘拐犯は皆殺しにしてきたから。」


「えっ?!」


「中央大陸とこの大陸の真ん中に小島があるでしょ?そこにアジトがあったんですよ。そこを潰してきたんです。」


「あなた達だけで?」



 今度はメアリーが答えた。



「そうですよ。」



 すると、受付の奥から狼耳族の男が出てきた。



「話は聞かせてもらったよ。感謝する。お前達、結構強いんだな。なら、頼みがあるんだが。」



 ギンが困ったように答えた。一刻も早くミーアを実家に連れて行きたいのだろう。



「なんでしょう?私達はこの子達を家まで送っていきたいんですけど。」


「それなら大丈夫だ。この子達はギルドが責任をもって家まで送り届けるからな。それより、君達にはギルドの依頼を受けて欲しんだ。」


「どんな依頼ですか?」


「実はこの先に山脈があるんだがな。そこでワイバーンが繁殖し始めてな。時々人が襲われる被害が出始めているんだ。」



 ミーアを見ると下を向いている。恐らく早く家に帰りたいのだろう。



「ミーア。この依頼、受けていいかな~?」


「いいにゃ。私の家はその山の反対側にあるにゃ。ついでに討伐していくにゃ。」


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