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神様修行の旅  作者: バーチ君
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ギン、マギー、メアリーVSシリウス配下の魔族達

 誘拐されたベネットを救出した翌日、僕達がヨハネさんのいる教会に行くと街中で大騒ぎになっていると聞かされた。王都から聖騎士が全員消えてしまったのだから当然かもしれない。



「シン殿。いよいよ明日は選挙の日です。最後に今日一日よろしくお願いします。」


「大丈夫ですよ。聖騎士はいなくなったけど、教皇の手の者達が襲ってくるかもしれませんから。」


「はい。」



 そんな話をしていると、僕達の前にドラクが姿を見せた。何もないところに突然ドラクが姿を見せたので、ヨハネもベネットも驚いた。



「だ、誰なんですか?」


「大丈夫ですよ。ヨハンさん。彼はドラクさんといって僕達の仲間ですから。」


「そうなんですか~。」


「シンさん。ご報告があります。少し時間をいただいていいですか?」



 ドラクがヨハンとベネットを見た。聞かれたくないのかもしれない。



「ドラクさん。この2人は大丈夫だよ。教皇がいなくなったあと、この2人にこの国を任せるつもりだからさ。」



 僕の発言を聞いて、ヨハンもベネットも目を真ん丸にして驚いた。



「では、お話しします。教皇グレコリウス、つまり魔族四天王のシリウスがいよいよ動きました。」


「どういうこと?」


「大司教を惨殺して自分の部下を大司教に据えています。それだけではありません。大聖堂内にいる司教は全員が殺され、シリウスの配下が成りすましています。」


「そうか~。いよいよ本気でこの国を奪いに来たんだね。」


「はい。どうされますか?」


「すぐに大聖堂に乗り込むよ。国民達に被害が出る前に片付けないと。」



 するとギン、マギー、メアリーもその気になったようだ。



「シン!いよいよね!」


「ああ、相手はシリウスだけじゃないよ。恐らく配下の魔族が相当数いるはずだから油断しないでね。」


「大丈夫ですよ。シン君。私達だってフドウ様やマジク様に相当鍛えられたんだから。」


「メアリー!」


「あっ!」



 慌ててメアリーが口を手で覆った。だが、もう遅い。ドラクもヨハンもベネットも全員が聞いていた。



「も、も、もしかして、フドウとかマジクとか聞こえましたが、まさか7大神様達ではないですよね?」



 ドラクが目を細めてみている。



「聞かれちゃったらしょうがないね。そうだよ。彼女達は武神様と魔法神様に修行させてもらったんですよ。」


「えっ?!え—————!!!」


「教皇や司教達が魔族だって聞かされて驚きましたが、まさか、メアリーさん達が7大神様達に修行していただいたなんて信じられません!」


「本当ですよ。」


「一体、シン殿は何者なんですか?」


「いいじゃないですか。それより、今は魔族達を討伐することの方が重要ですから。」


「は~、はい。そうですね。」



 ドラクにはヨハンとベネットの警備をお願いした。そして、僕達は大聖堂へとやってきた。大聖堂には人影がなく静まり返っていた。そして、そこに一人の男が現れた。



「ようこそ。我が城に。歓迎しますよ!」


「お前がシリウスか?」



 そこにいたのは気品のある紳士だった。



「そうですよ。さすがに情報が速いようですね。ならば、あなた方は周りがすべて魔族だということも知っておいでなのですね。」


「まあな。」


「すごい覚悟ですね。私の部下達が大勢控えているところに飛び込んでくるとは、驚きです。」



 部屋や柱の陰から白い服を着た男達がぞろぞろ出てきた。



「シン様。どうしますか?」


「ここで戦うと王都に被害が出ちゃうよ!どうするの?シン!」


「こうするさ!」



 僕が手を広げると辺り一面の景色が変化した。そこは以前ギン達が修行をした場所だ。



「シン君。もしかして、ここは?」



 すると、予想外だったのかシリウス達魔族も相当焦ったようだ。



「こ、これはどういうことだ?」


「ここなら周りを気にせず戦えるからね。」


「なるほど、そういうことですか?ですが、あなた何者なんですか?ここは恐らく天界でしょ?」


「よくわかったね。ここにはお前達が好む負のエネルギーは届かないからさ。」


「まあ、私にとって負のエネルギーなど必要ありませんがね。全員殺しなさい!」



 魔族達が本来の姿になった。背中に黒い翼が生え、全身がどす黒いオーラで覆われていた。ギンもマギーもメアリーも本来の姿に戻る。3人の身体からは魔族達とは正反対の神聖なオーラが溢れ出ている。魔族達が3人に攻撃し始めた。だが、3人の動きが速すぎて攻撃が当たらない。



「ちょこまかと動きやがって!」



 魔族達が魔法で攻撃を仕掛けてくる。3人はそれぞれ結界を張ってそれを防いだ。



「マギー!メアリー!本気で行くわよ!」


「了解!」



 ギンの身体から凄まじい光が溢れ出る。そして、ギンは口から小さな氷の粒子を勢いよく吐き出した。その氷の粒子が巨大なドラゴンへと変化した。氷のドラゴンは物凄い速さで魔族に襲い掛かる。



ギャー



 魔族の身体を次々に喰いちぎっていく。メアリーも魔法を発動した。



『ホーリードラゴン』



 すると、上空の光が1か所にどんどん集まり始め、光り輝くドラゴンへと変化した。光のドラゴンは口から聖なるブレスを吐いて魔族を攻撃していく。聖なるブレスが直撃した魔族は光の粒子となって消えてしまった。



「2人ともさすがね。私だって負けてないんだから。」



 マギーが両手を前に出して魔法を発動した。



『シャイニングホール』



 マギーの頭上に巨大な光の渦が現れる。魔族から出ている負のエネルギーをどんどん吸い込み始めた。そして、エネルギーを吸われた魔族達も耐え切れずに光の渦に吸い込まれていった。



「流石ですね。あの3人も。以前とは比べ物にならない強さですよ。では、早速こちらも始めましょうか。」


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