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5:入学しました。・1

 さて月日が流れるように過ぎて行き、入学の日を迎えました。学校は遠い所の子は寮に入れます。近い子は通えます。私は親戚のお屋敷から通わせてもらうことが決まっているので、学校近くの親戚のお屋敷へ入学の二日前に引っ越しました。

 親戚は伯父です。母の兄で伯爵様です。王城の政務官というお仕事をしているそうです。物凄く真面目で顔がちょっと怖いです。母が言うには優しい人だけど眉間に皺が出来ているのが怖くて、人から怖がられているとか。伯父と結婚してくれた伯母のことを母も伯父も他の家族も感謝しているそうです。


 そんな顔の怖い伯父は、伯父そっくりの顔をした息子が二人居ます。つまり従兄です。二人共、私より年上でもちろん学校に通ってます。そういえば一人はピーテル様と同い年でした。もう一人はそのもう一歳上ですね。

 尚、私の兄と姉は既に学校を卒業してます。姉は私の四歳年上。兄は五歳年上。学校は十三歳から十六歳までの四年間通いますからね。姉は卒業したばかりです。それまでは二人共、やっぱりこの伯父の家から通わせてもらっていて長期休暇に帰って来てくれていました。私が寂しがっていたからだと思います。今日だけは別ですが、私は二人の従兄と登下校を一緒にします。同じ所に行くわけですからね。行事等で一緒に行けない時は伯爵家の護衛がついて来てくれるそうで、護衛なんて……と思ったら、姉もそうしていた、ということなので断れませんでした。そういうものだ、と諦めなさい、と兄と姉が言ってましたから、諦めましょう。


 そんなわけで、護衛と一緒に学校まで歩きます。馬車だと正門で混み合ってしまって馬車が入れないし、簡単に出られないのだそう。昔は王族・公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵の順で馬車の登下校をしていたそうですが。平民は歩きなのに王族・貴族が校内に入らないと平民が入れないから正門が混み合ってトラブルも起きていたそうで。だから護衛付きで歩いて通学するか、寮生活のどちらかになったそうです。王族も貴族も平民も差別無く通える学校であることが学校の良い所ですが、そんなことがあったんですねぇ……。


 護衛が正門まで送り届けてくれたので、そこでサヨナラです。尚、学校の中には王族の方も通うので騎士が護衛として常に居ます。伯爵家の護衛も騎士ですけど、学校に居る騎士は更に強いそうです。まぁ王族を守れないと困りますよね。案内役も兼ねている騎士の方達に挨拶をしながら入学式典の場所を教えてもらい、無事に式典を終えた後はクラス分けだそうです。入学前の試験の結果でクラスが分かれているそうで。尚、学校では皆が同じ勉強をします。ただ、理解している部分の差でクラス分けだとか。国史が苦手な人とか外国語が苦手な人とか色々居ますものね。その苦手な人達同士で集まって勉強を集中してやるそうです。


 私は、外国語が苦手だったので多分そういうクラスだも思います。ちなみに、貴族出身者は、全てが同じくらい良く出来てるクラスは1クラス。この1クラスに入る人は大抵王族・公爵・侯爵家の子息子女です。伯爵・子爵・男爵の子息子女も居ないわけじゃないですけど多いのは公爵・侯爵家と王族。

 以下、外国語が苦手な私は2クラス。法が苦手は3。国史が苦手は4。計算が苦手は5。母国語が苦手は6。全てが苦手は7。と分かれるそうで、例えば外国語と国史の両方が苦手だった場合は、どちらがより苦手かでクラスが分かれるそうです。つまり全てが苦手な人というのは……中々居ないそうです。


 また、学校は一緒でも平民は富裕層だと貴族と同じクラス分けをしますが、富裕層以外は一年目はクラス分け無しです。富裕層の平民は男爵や子爵の子息子女と同じくらいの勉強をしていますし、富裕層以外の平民は文字を読めればいい方なのだそう。国の方針として、平民でも母国語と計算が最低でも出来るように教育する、というのがあるので一年目はクラス分け無しなのです。そこで外国語・母国語・計算・国史・法を勉強して、二年目以降は試験結果を見て苦手な勉強を集中するのです。だから富裕層以外の平民の子達は一年目は8に入ります。


 さて。

 私は2ですけど、リコリナ様・ロロナ様・カッツェ様はどうでしょう?

 2のクラスに入ったらロロナ様がいらっしゃいました。リコリナ様とカッツェ様は隣の3のクラスだそうです。苦手な勉強はそれぞれですもんね。でも、この一年で勉強を頑張れば、二年目以降は1のクラス全員が入れる可能性もあります。逆に外国語よりも計算が苦手になって5のクラスとかもありますけど。自分の頑張り次第ですね!

お読み頂きまして、ありがとうございました。

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